勢力均衡 と 集団安全保障。

 

この二つが 戦争を回避するための 伝統的な手法だろう。

 

勢力均衡方式は 第一次大戦前まで 各国が行っていた手法で

 

軍拡競争を招くが 一方で 話し合いによる 軍縮も可能ということになる。

 

考え方としては 相手が百万人の軍事力なら こちらも 百万人の軍備にしようということ。

 

そして 相手が 他国と同盟したら こちらも他国と同盟して 勢力の均衡をはかろうとする。

 

なので、 勢力均衡方式は いったん 戦火の口火が切られると 大きな戦になる。

 

集団安全保障は フランスやドイツの哲学者が近代に発明したもので

 

第一次大戦後 実施にうつされていった。

 

これは 世界全体が 参加した 国際連盟という形になっている。

 

戦争というものは おそらく 集団安全保障 というものが主流になったことで

 

以前よりも さらに 大義名分が 大事にされることになった。

 

大義名分のない 戦争は 起こせない世界に なったということは

 

実は 人類にとっては 非常な進歩だと 私は思う。

 

そのため 筋が通っている 国というものは どれだけ 弱小国であっても

 

生き残ることが 可能になる。

 

正直 一見 出鱈目なことであっても チンピラであっても 国際秩序を構成している

 

共通認識を理解して 筋を通していけば なんとか生き延びるのだ。

 

また この集団安全保障 という形は 仮に 鎖国をすることが可能な国家があると

 

あまり機能しないと 考えられる。

 

なぜなら 世界の制裁がなされても 単独の国家で 経済的に自立しているならば

 

なんらの効果も及ば差ないから。

 

そのため そういった国自身も 周辺国も 勢力均衡方式を取り入れなくてはならないことになる。

 

この場合 先に書いた通り 戦争を回避したり 平和を維持するためには

 

軍縮の話し合い や 実施が 可能で マストである。

 

これが 現代に考えられる 一般的な平和維持の基本的な考えだと思われる。