「なんでアイツは俺がこんなにアイツのことを想って話しているのに、アイツの為ならなんだってやってやるつもりでいるのに、何もかも平気でスルーするんだろう。本気で困っていると言われたから俺なりに本気で助けようとしていたのに」

「相手もあなたに愛情はあるんだろうけど、相手よりあなたの愛情のほうが何倍も強いんじゃない? だからあなたの優しさに気付けないんだろうね。でも私はあなたに負けないぐらい、あなたへの愛情が強いから大丈夫だよ」

そう言っていた彼女も今はいずこへ。俺のその強すぎる愛情とやらに疲れて去ってしまったのだろうか。だからもう誰かに余計な愛情を注ぐのはやめようと思った。いや、愛情というより単なるお節介かもしれないソレを抑えることにしたかった。だって、厄介じゃん。悲しいじゃん。

でも、今日はそんな一方的かもしれない、単なるお節介かもしれない、愛情があちらこちらにバシバシとピンボールのように飛び交っていた。老若男女各々に自分の好きな人や音楽に対して、お酒の力も入ってか、同じ人や音楽を好きな人たちとの出会いに舞い上がってか、好き勝手に愛情を爆発させていた。

同じ人種がたくさんいて嬉しかった。恋人や家族や同僚に対しても似たような接し方しているんだろうか。だとしたら俺同様に上手くいかないことだらけだろうな。でも何度かそんな人種だからこそ愛し合えた人もいた。無二の親友になったやつもいた。そんな関係になりたかったけど、そんな関係がいつまでも続く仲でいたかったけど、そうはならず離ればなれになってしまった人もたくさんいる。

愛情はいつでも一方通行。それをスルーされたり、たまに受け止められたり打ち返されたり。そりゃそうか。そりゃそうだった。ドラマティックに悲観するようなことでもない、アホみたいにあたりまえのこと。でも悲しかったこと。

俺が一方的に放り投げるソレをまた受け止めたり打ち返したりしてくれる人に会えますように。あなたがたも会えますように。ま、会えるか分からんけど、そんな気持ちを理解してくれそうな人と今日はたくさん会いました。朝だね、寝る。ありがとよ。