昔から、「まんが日本昔ばなし」を見ていると不思議に思うことがあった。
長寿番組で、テーマ曲が
♪ぼうや~ よいこだ ねんねしな~♪
のあのテレビ番組だ。





老人のセリフだ。
必ず「わしゃじいさんじゃ」
とのたまうシーンがある。
ちなみに、「わしゃばあさんじゃ」は皆無だが…。







おおきく3つの偏見や思い込みがある。

まずは、じいさんはじいさんと自分のことを言わない。
老人の自覚がないわけである。
われわれがいくつになっても自分のことをおじさんと思いたくないように。

つぎにじいさんは自分のことをおそらくわしゃとは、言わない。
病院診察後、薬局の待合室で
「石田さん、お薬の用意ができました」といわれて、
「わしゃ、わしゃ、石田じゃ」と申し出る人はほとんど見かけない。

さらに、「じゃ」でしめる老人の言葉をついぞ聞いたことがない。
岡山あたりの方言では、語尾に「じゃ」をつけることがあるという。






こうして、人は年老いても老人の自覚がないとわしゃ、そう思うわけじゃ。