シノの退院 | ぴかぴか。

シノの退院


シノ、今日無事に退院しました。


セイのおたふくは結局発症しませんでしたー。



今日の退院は昨日急遽決まりました。


今日がちょうど大安っていうことと、病棟のベッドがいっぱいっていう理由で、他のお母さん達にゆっくりお別れもできませんでした(;_;)


B君のお母さんと私は、B君とシノはどっちが早く退院するか競って励まし合う位、二人は同じ頃の退院の予定だったんだけど


結局シノの方が早く退院が決まり、逆にB君は退院が見送りになってしまいました。



今日、午前中にシノのお迎えに行きました。


まだ面会時間前で他のお母さんは誰もいませんでした。


B君が私のところに来て 『シノちゃん、今日おうちかえるんでしょ?』と。




B君とシノは病棟の中で1番の仲良しでした。


私自身もB君のお母さんと1番仲良しだったし


B君も私によくなついてくれていて、他人の子っていう感覚以上のものを感じていました。


お互いの子供の病状や経過は自然と報告しあって、2人の子供に対して一緒に一喜一憂してきました。



入院生活を通してB君の成長を一緒に見てこられた気がして嬉しかったです。







今日、プレイルームで退院の説明を聞いてる途中でお昼ごはんが運ばれて来たんだけど


しばらく様子を見ていてもB君はお昼を食べに来ませんでした。


少しすると、機嫌が悪そうなB君が廊下をウロウロしていました。


結局シノの帰り支度が終わってもB君はお昼を食べに来なくて


バイバイが言いたいのに病室にも居なくて


病棟の出入口に向かってB君を探しながらシノを連れて歩いていたら


遠くから『ダメ!』とB君の声がしました。




B君は病棟の出入口の自動ドアの前に座っていました。


何かすねてるのか?と思ったら、私達を見たB君が


『シノちゃん帰っちゃダメ!!』と通せんぼをしました。


B君はお昼ごはんも食べずにシノが帰らないようにずっとそこで待っていたんだって。


病棟の自動ドアは、手前の壁の 大人の顔の高さくらいの場所に手をかざすセンサーが付いているタイプなので、子供には開けられません。


ドアの前を陣取って、B君はずっと座っていたんだって、B君を説得していた看護師さんが教えてくれました。


『どうしてシノちゃん行っちゃうの?僕も連れてってよ』


『シノちゃんのママだけ帰ればいいのに シノちゃん僕とあっちにご飯食べに行こうよ。いつも一緒でしょ?!』


『どうして行っちゃうの?僕も行きたいのに』


看護師さんが『シノちゃんのベッドはもぅ片付けちゃったからシノちゃんは病院にはいられないんだよ』と言うと


『僕のベッド半分あげるから!淋しいから行かないでよ!』って。


必死でB君が引き止めてくれる事が嬉しくて切なくて、もぅ泣けて泣けてしょうがなかったです。


『じゃぁ一緒に行く?』って言ってあげたかったー。


もぅ1日くらい、2人でゆっくり遊ばせてあげたいと思っちゃうくらいB君は必死でした。


説得する看護師さんを突き飛ばそうとするくらい。


シノが外来に来たら絶対病棟に遊びに来ること、病院じゃないところで会う約束もしました。


B君は泣き止まなかったけど、泣き止むまで待ったって結局シノは帰らなくちゃいけないから


看護師さんにB君をおさえていてもらって


泣く泣く帰ってきました。


シノが帰ってきたことはすごく嬉しいんだけど


自動ドアでのB君の事を考えると家にいてもまた泣けてくる。


病院に居ても子供を笑わせることはできるし だからあそこが不幸な場所とも言いきれない。


幸せと感じさせることが私達の役目でもあって。


でも、やっぱりあそこは別世界。



いつか絶対一緒に公園行こうね。


普通の場所で普通のことして遊ぼう。












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