その本のタイトルを日経新聞で見て、早速アマゾンで買って読んでみた。

著者が西日本新聞社の記者で、記者目線で書かれているので面白い。

簡保営業のすさまじさ、かもめーるのノルマ地獄、局長会の支配力、内部通報の握り潰し、選挙の集票活動、そして全体的には根深く蔓延するパワハラ体質、といったことが取材を通じて明らかになっている様子がうかがえる。

 

なにしろ局員に死者まで出ている話である。

 

第1章の簡保営業の話は、僕の仕事柄たいへん興味があり、実際に自分も顧客から耳にすることがあるので「やはりそうか」とうなずける内容だった。

以前、このブログで毎月20万円以上も簡保保険料の支払いを強いられている高齢女性の話を書いたが、まさにそれと同様の押し売り事例やノルマのプレッシャーで偽造契約を積み上げた事例がいくつも紹介されている。

「定額貯金」を依頼したのに契約後に「保険証券」が送られてきた!とか。

その裏にあるノルマ未達成者へのパワハラ、つるし上げは(真実であれば)本当に酷い。

→これが自殺につながる

 

著者が記事にして暴露しても、公の取材に対しては「顧客のニーズにもとづいた営業活動を適切に行っている」「改善に向けた取り組みを一層強化している」「常に正しい営業をしており、そのような事例は見当たらなかった」「コメントは差し控える」など、どこぞの政治家のような回答ばかりのようである。

 

本の後半は特に、既得権益を守る局長会の実態とその局長会が自民党の集票マシンと化している状況が生々しく描かれている。別に好きにやればいいが、結果として世間の人々や関係のない人々を巻き込んでしまうのだから、迷惑千万である。

 

いい大人たちが、何を欲しがってこんなことをしているのか、組織というのは誤った方向に向くと本当に恐ろしい。

 

この本を読むと、多くの人が郵便局の利用をやめたくなるだろう。

一読をおすすめします。