何度も言うが、僕は銀行で働いている。
銀行員ではないが、一時的に(もう10年を超える)銀行に席を置いている。
この期間で確信したこと。
“退職金が入ったら銀行に相談してはいけない”
有名な経済ジャーナリストさんも言ってます。これは同感。
こちらとしては相談する気はなくても、口座に退職金が振込まれた途端に銀行から電話が来ます。間違いなく。
「この度は大口のご入金いただきありがとうございます。いつもありがとうございます。ご退職金ですね。退職金用の優遇定期などもございますのでご案内します。よろしければぜひ一度ご相談にいらして下さい。こちらから伺うことも可能です。」
という連絡がくる。
通常、銀行から話が来ることは普通の会社員ではあまりないこと。
ほとんど利用していなくても「いつもありがとうございます」、などと言われる。
さて退職後は時間もあるし、今まで持ったことのない大きなお金をどう運用しようか、普通預金に置いといてもしょうがないし、まずは銀行に相談しよう! と思っても不思議ではない。
でも、やめたほうがいい。
銀行の営業担当者は顧客の〇千万、〇百万をどう料理しようか虎視眈々と狙っている。
客のお金だと思ってない。
退職金の入金は最大最高のビジネスチャンス!!!
なのです。
ほいほい支店を訪れたりすると早速勧められる。
「退職金にはおトクな優遇定期がございます」 →これがドアノック。
①最初の3か月→退職金優遇定期・・・3か月間のみ、大した利息ではない。優遇金利が適用されるのは3か月のみ。(優遇金利3%と書いてあったら3%×3/12=0.75%)まあそれでもたくさん預ければ数万円にはなるけれど。
②定期預金50%+投資信託50%のセット定期・・・投資信託50%購入すれば残りの定期預金は優遇金利ですよ、というもの。人によっては500万以上も投資信託を一括購入することになる。超リスキー。
③余裕資金で一時払い保険。預金はゼロ金利だが保険を使うと金利が高くて有利だし(でも外貨建てがほとんど)相続対策にもなるので便利ですよ。
以上基本パターン。
(他にもいろいろあるが、割愛します)
①にとりあえず預けさせて3か月が終わるころ、②③の営業攻勢が始まります。というか、①の後は②③を当然買っていただくという話になっていたりします。もう支店内ではそのように見込まれているのです。支店長までそのように報告が挙がっています。逃げられません。
資産運用をしたことない人は、「銀行さんが言うんだから間違いない」と信じます。
驚くほど、、、、信じます。
そして退職金の5~8割くらいも投資信託や一時払い保険の購入に充てられるわけです。
普通預金や定期預金には少し残るだけです。
いまどき預金を集めてもなんの得にもなりませんからね、銀行は。
手数料のとれる運用商品を売ることを必死で考えてます。
こうして価格変動リスクの高い投資信託や流動性の低い一時払い保険に変えられてしまうのです。知識がない人は本当に勧められると「そうかな。」と思ってしまいます。
途中でお金が必要になって解約しようとしたら大損する可能性があり、それで困った高齢のお客様を何人も見ました。
だから、銀行に相談しないほうがいいです。
相談したとしても、最初の3か月の退職金定期で終わりにしておくこと。
若い銀行員が一生懸命通ってくれたり、親身になってくれて話を聞いてくれたり、「さすがですね」とおだててくれたり、なかには自分の息子や孫のように可愛いと思える担当者もいますが、ぜーんぶ皆さんの大切なお金でいろいろ買ってほしいからです。
以上、10年銀行に居て、学びました。
ご参考まで。