トライアスロンの費用としては、ロードバイクやランニングシューズ、ウエットスーツ、トライスーツなどが代表的だ。
しかし実際には、それらは最低限でしかなく、周辺でさまざまな備品や費用が次々とかかってくる。
「トライアスロンはこれだけあれば大丈夫!」という情報も多いが、正直それだけでは済まない。
最も高価なのはロードバイクだ。最近ではTTバイクやトライアスロン専用バイクに乗る人も珍しくなくなったが、その価格は青天井で、高いものでは100万円を軽く超える。
さらに、あまり語られない細かな装備品にもお金がかかる。DHバー、サイクルコンピューター、パンク修理機材、定期的なメンテナンス、オーバーホール代、ボトルなど、挙げればきりがない。
悩ましいのは、高価な機材にお金をかけるか、遠方レースへの出場費や交通費・宿泊費にお金を使うかという点だ。
私は後者派だが、ここは人によって価値観が分かれる。
特に遠征では、バイク輸送という大きな問題がある。バイクケースや輸送費だけでも簡単に数万円が飛んでいく。
練習環境によっても費用は変わる。ジムに通うのか、公道や公営プールを利用するのか。コーチやスクールに通えば、その費用も必要になる。
また、ランニングシューズ、水着、ゴーグル、トライスーツは消耗品だ。使用頻度が高いため、定期的な買い替えが必要になる。
自宅トレーニングにもお金はかかる。チューブ、ローラー台、エアロバイク、筋トレ器具など、そろえ始めると際限がない。
最近では高機能なGPSウォッチを使う人も多く、特にトライアスロン界ではガーミンユーザーが多い。しかし、これも5〜7万円となかなかの出費だ。
さらに、ケガもつきものなので、病院代や薬、テーピング、ばんそうこう代も積み重なっていく。
補給食も欠かせない。レース当日のジェルやゼリーはもちろん、日々のトレーニングでもアミノ酸、クエン酸、プロテインなどのサプリメント代が地味に重い。
加えて、疲労回復のためのマッサージ、酸素カプセル、マッサージ機器、風呂や温泉などにもお金がかかる。
もちろん、お金をかければかけるほど速くなるわけではない。
それでも、20年近くトライアスロンを続けていると、一体いくらつぎ込んできたのか見当もつかない。
トライアスロンは、間違いなくコスパの悪いスポーツだ。
では、なぜやるのか。
コスパなんて求めていないのだ。
タイパだって悪い。
それでも、その時間とコストをかけてでも挑戦したいものがあるから続けている。
最近は「メンタルパフォーマンス(メンパ)」という言葉もあるらしい。
時間や費用の効率だけではなく、「心の充実感」や「精神的な満足」を重視する考え方だという。
インフレでトライアスロンの費用は上がる一方だ。
それでも続けているのは、結局そういうことなのだと思う。