論語漫歩739  『星の王子さま』  「密教八人の祖師」1 | キテレツ諸子百家〜論語と孔子と、ときどき墨子〜

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孔子、墨子をはじめ諸子百家について徒然なるままに語らせていただきます。

 前回、密教第五祖金剛智三蔵、第六祖不空、第七祖恵果、第八祖空海に触れたので、ついでに密教の祖師全員を見ておこう。

 

   第一祖 大日如来

   第二祖 金剛薩埵(こんごうさった)

   第三祖 龍孟(りゅうみょう)菩薩(八宗の祖・龍樹のこと 150~250)

   第四祖 龍智菩薩

   第五祖 金剛智三蔵(?~741)

   第六祖 不空和尚(空海はこの人の生まれ変わり 704~774)

   第七祖 恵果和尚(中国人 745~805)

   第八祖 空海(日本人 774~835)

 

 第一祖「大日如来」は、永遠の宇宙的大生命であり、最高の絶対智をもって、あまねく宇宙世界を照らしておられる。

 「菩薩」も、我々人間も、すべて大日如来の「分身」であるから、本質において、皆「平等」である。この大日如来の教えを、「真言密教」という。

 

 第二祖「金剛薩埵」は、第三祖龍孟(りゅうみょう)(龍樹)に伝法灌頂を授け、密教を伝えた。それ以後、真言密教は、

 

   インド  第三・四・五・六祖

   中国   第七祖 恵果

   日本   第八祖 空海

 

と、三国に伝来し、人々を救済している。

 

 第三祖「龍孟」(りゅうみょう・龍樹)は、若い時、友人ら四人で相談し、隠身の術で王宮に忍び込み、女官をことごとく犯した。ことが露見して、三人の友は殺され、龍樹だけが助かった。そこで始めて欲望が苦のもとであることをさとり、欲望を捨離して、ヒマラヤ山中で出家した。その後、第二祖金剛薩埵から灌頂を授かり、大乗仏教の極致である密教を世界に広めたのである。中国・日本の諸宗はすべて龍樹の思想を承けているので、彼は

    「八宗の祖」

といわれる。