メトロポリタン美術館の次にヤンキース・スタジアムに行きました。


 スタジアムに入る前は、超々々大混雑です。もう、試合は始まってる時間なのですが。で、ここでも、ニューヨークお約束の“持ち物検査&X線検査があります。メトロポリタン美術館に続いてです。検査を通過すると、巨大なスタジアムに突入です!わ〜!どっちに行ったらいいの〜?!けっこう行ったり来たりして、迷いに迷って、やっと指定の座席に辿り着きました。一塁のすぐ横のブロックのすぐ上のブロックの真ん中あたりです(3万5千円もしました)。これは近い!選手の表情も見えます!さらにピッチャーが投げるのも、キャッチャーが受けて投げ返すのも、バッターが打つのも、打って走るのも、横からなのでとてもよく見えます。それを考えてこの座席にしたのです。ばっちり正解でした!


 スタンドもすさまじいです!さすがニューヨーク!ニューヨーク・ヤンキースのホームスタジアム!まあ、ここも“世界一”と言ってもいいですよね、世界最大級ですよね!しばらくは、試合を見るどころではなく、このスタジアムをずっとあちらこちら眺めて感心していました。へー!これがニューヨーク・ヤンキース・スタジアムかー!って。

 やっと落ち着いて、試合を観始めました。どうやら白っぽいユニフォームがヤンキースで紺色がレッドソックスだな、みんな大きいなあレッドソックスには、たしか日本からメジャーリーグ入りした吉田正尚選手がいるはずだぞ(その程度しか知りません)、あー、電光掲示板では、次か?あー、出た出た!打ったー、あー、ゴロでアウトだったー、みたいな感じで観戦しました。電光掲示板が大きくて派手ですね。きれいです!時々、かなりの頻度であちこちの観客が映し出されます。それも楽しみのようです。打ったら歓声を上げ、アウトになったらブーイングです。みんな思い思いに楽しんでいます。日本のプロ野球のような応援団がリードしての応援はありません。そのうち右横の男性4人ほどが、私の斜め左前の、赤ちゃんを抱いた若い男女に話しかけ始めました。見た感じでは知り合いではなくその場で知り合ったように思いましたが、話している内容がわからないので、よくはわかりません。それにしても、1才にもなっていなさそうな赤ちゃんを連れて、この大混雑の中、試合だけで3時間ほどもあるのに、よく観に来るな、すごくたくましいな、と感心しながらその人たちを見ていました。
 スタジアムに来たら、ファーストフードとかビールとかを食べ飲みながらの観戦が大きな楽しみの一つですが、私の席が横の並びの真ん中あたりで、右も左も7、8人座っている上にみなさん体がでかいので、脚をよけてもらう前を「Sorry、sorry!」と言いながら通らせてもらう勇気がまったく起こりませんでした。売り子さんも来ましたが、大声で呼んで英語で注文し品物を受け取り代金を支払うなんでことは、とてもではないけどできそうもありません。ちょうど、メトロポリタン美術館で食べたローストビーフサンドが大きかったので半分残していたのがあったので、それと朝、ブロードウェイの歩道の物売りのおばさんからかったミネラルウォーターとで、食べ飲みしながら観戦しました。それでもけっこうよかったです。
 結局、吉田選手は、ゴロでアウトと、なんかで塁に出て(なんで出たのか見逃しました)、次の打者がゴロで併殺になりました。でも、吉田選手は、アメリカ人選手に比べて、見るからに体格が“大きくない”のに、あれで活躍するのは、すごいなあ!とずっと感心しながら観ていました。併殺の時も、明らかに併殺とわかっているのに、全力で二塁に向かい、アウトになった後も二塁を走り抜けてショートのあたりまで思い切り走ってベンチに帰って行きました。その全力プレーを見ただけでも、いいプレーを見ることができた!よかった!吉田選手は常に全力プレーなんだな、えらいな、と思って満足しました。私は、試合後の大混雑を避けるために7回が終わったら帰ったのですが、その後、なんとホームランを打ったそうです!すごいなあ!メジャーリーグでホームラン!!さすが吉田選手!!
 あと、6回裏が終わったあたりで、前監督か誰か選手を讃えるセレモニー風のことをして、スタジアムのみんなが立ち上がって拍手をしたり、歌ったりしていました。ここでも英語がまったくわからないので、具体的なことはわかりませんが、歌っている時に電光掲示板には旗めく星条旗と“GOD BLESS AMERICA”がデカデカと表示されていました。あー、こういうこともするんだなあ、テレビだとCMだよなあ、なんか、敬意を表するというか功績をみんなで讃えるというか、こういうのアメリカらしいなあと思いながら観ていました。
 というわけで、7回が終わったら、そうとうに勇気を振り絞って横の人たち、右側は血気盛んな若者たちばかりだったので、左側のちょっと年配のご夫婦とか少年たちとかの前を「Sorry sorry!」と申し訳なさそうに通らせてもらい、座席を抜け出しました。もう十分にヤンキース・スタジアムでの対レッドソックス戦、そして吉田選手を見ることができて満足したと気持ちを切り替えて、ルートを確かめ確かめしながらスタジアムを出ました。とにかく、あの、入る時に、試合が始まっていたのにあれだけ大混雑していたのだから、試合が終わったらスタジアムの観客全員が帰り始めるのだから、とんでもない超々々大々々混雑になるぞと思ったのです。なので、後で吉田選手のホームランを聞いた時も、もちろん見ることができたらよかったけど、早めに帰らないという選択肢はなかったと、まったく吹っ切れていました。一番怖かったのが地下鉄のホームの“ 超々々大々々混雑”でした。電車に乗れないとか、果てはホームから押し出されて線路に転落するとか、とにかくホームの 超々々大々々混雑”が怖かったです。間違いなく 超々々大々々混雑”になりますよね。で、早く出てきたのですが、みなさん同じことを考えた人も多かったようで、すでにまあまあの大混雑でした!しかも長い時間待ちました、20分以上待ったような気分です。やっとのことで来た電車に乗って、心からほっとしました。これで、メジャーリーグを観たぞ!ヤンキース・スタジアムに行ったぞ!ヤンキース対レッドソックスの試合を観たぞ!さらに、吉田正尚選手の活躍を観たぞ!と感慨にひたりながら。