私が「シルバーバーチの霊訓」と出会ったのは、今から13年前のことです。

私に霊的な能力が出た直後のことでした。

ちょうど母が亡くなった後に3.11 である東日本大震災があり、まさに悲しみと危機的な状況がダブルで私の眠っていた魂を揺さぶり動かしたと言えます。

 

霊能力は五感の延長線上の能力のことであり、具体的には 視える、聴こえる、匂う、感ずる、そして他の霊魂が自分の口を使って喋る霊言と言われる五つの能力のことです。

霊言の代わりに手で文字を書く自動書記と言われるものもあります。

私はこの五つの霊能力を短期間ですべて経験しましたが、いや本当にびっくりしました。

 

そしてこの時から「霊とは何か」という探求が始まったのです。

まず手当たり次第に霊のことが書かれている書籍を読み漁りました。

その中にこの「シルバーバーチの霊訓」があったのですが、なんとこの第1巻が我が家にあったのです。

いつ購入したのかは全く記憶にないのですが、おそらく少しかじって理解できずにそのまま積んでいたのだと思います。

 

読んだ本はおよそ200〜300冊くらいだと思いますが、その中には佐藤愛子さんや芹沢光治良さんの霊的なことが書かれている小説等も含まれています。

会社を経営してきたので、稲盛和夫さんや中村天風氏などの本は以前から読んでいたのでこの中には含まれてはいません。

 

シルバーバーチの書籍のほとんどは翻訳家の近藤千雄(こんどうかずお)さんが訳しています。

他の人が訳した本も出ていますが、近藤さんの訳はまさに的を得た霊的な表現であり、申し訳ないですが、私は他の人の訳を読む気にはなりません。

 

近藤さんの訳された書籍はすべて読ませて頂きましたが、その中でも「シルバーバーチの霊訓」は特別な存在でした。

最初に、「人間は霊である」という言葉を読んだ時、私は「えーっ、私はあの忌々しい大嫌いな幽霊と同じなのか」そう思って、足腰に力が入らなくなったのを覚えています。

そのくらい自分の五臓六腑にストンと落ちてきたのだと思います。

 

2011年に「シルバーバーチの霊訓」などの書籍を出版していた潮文社が自主廃業をしました。

私はこの2〜3年後に潮文社の小島社長にお会いしていろいろなお話をお伺いしました。

もちろんどうすれば「シルバーバーチの霊訓」などの書籍の再販が出来るかをお伺いするためです。

 

その後色々調べた結果、訳者の近藤千雄さんがすべての翻訳や出版権や頒布権などの権利を譲渡していることがわかりました。

近藤さんはその方の言葉を信じて譲渡したようです。

 

私はそれを聞いて、シルバーバーチの書籍は再販されると知り、ほっとしたのを覚えています。

 

その再販本がAmazonから出た時、確か1700円台だと思ったのですが、私は「高いなあ」と思いました。

と言いますのは、いくらくらいで印刷やら何やらをやっていただけるのかを調べたことがあるからです。

当時のことですが、1000円程度で潮文社と同じ程度のものが世に出せるとのことでした。

それで1700円は高いなあ、と思ったわけです。

 

私はAmazonに注文して一冊を取り寄せました。

そして読んでみましたが、数行でどうしてもそれから先を読む気がしないのです。

本なのですが、何か物質的な感じがするのです。

 

いや、確かに本は物質には違いないのですが、「シルバーバーチの霊訓」は霊的な雰囲気がなんとなくする本だと思うのですが、それが私には感じられなかったのです。

 

「シルバーバーチの霊訓」(潮文社刊)は読むたびに大事な箇所が変わってくる魔法のような書籍だと私は思っています。

例えば第1巻第1章の「あなたとは何か」の中の冒頭部分に、「あなたはピンの先ほどの小さな意識しか現れていません」と言うニュアンスの箇所があります。

これがなんのことを指すのかがわかるのに、私は7〜8年かかりました。

 

大事な箇所が変わるのは、自分の霊性が変わるために起きることなのです。

霊性が向上すれば今まで気がつかずに通り過ぎていた事象が目に止まるようになる、と言うことだと思います。

シルバーバーチはこのことを「師は弟子に合わせて法を説く」と表現しています。

 

私はその後、「生命とは何か」を知るに至りました。

そして今でも「シルバーバーチの霊訓」(潮文社)をバイブルとしています。

 

ただ潮文社の本は中古でしか求めることができません。

私は多くの人に、霊的な雰囲気のあるシルバーバーチの本が、安い価格で提供される日がくることを信じています。

きっと霊界にいる近藤千雄さんも、そして近藤さんが愛したご家族の方もそう願っていると思います。

そういう愛が込められた本になれば、霊的な雰囲気が出てくるのではないでしょうか。

 

霊性とは慈愛という愛である、私はそう思っています。

 

※シルバーバーチの霊訓は、最も大事なことは第1巻に集約されていると言っても良いと思っています。今、潮文社の中古本は値段が高価ですので、とりあえず第1巻だけお求めになり、幾度も読み返されることをお勧め致します。

その際、線引きなどはなさらぬ方が良いと思います。それは霊性が向上すれば大事な箇所が変わってくるからです。