「魂」というのは霊的な視点で見た時の「意識と意志」のベースになるものです。

視点には霊的な視点と私たちがいつも使っている物的な視点があります。

 

視点は見る角度のことであり、洞察力などの視野も含まれます。

例えば円錐は真上から見れば円であり、真横から見れば三角であり、斜め上方から見れば円錐に見えます。

 

みなさんが今生きているこの世界には物質の世界と非物質の世界がありますが、おそらく非物質の世界のことはまったく見えないしわからないと思います。

三角錐に例えると、真上から見た円形が物質の世界であり、真横から見た三角形が非物質の世界です。

この二つを合わせて見ると初めて円錐に見えるわけです。

 

人間も同じなんですね。

人間は円錐です。

通常私たちは真上から見た円形の世界で暮らしています。

横から見える三角形のことはまったく知らないで生きているわけです。

 

なぜわからないのかというと、視点が違うからです。

三角形を見るには、非物質の視点が必要なのです。

では非物質の視点を持つと何がわかるのかというと、「生命」のことです。

 

「えっ、生命って肉体のことじゃないの?」と思われる方は多いと思いますが、それは物的な視点で見ているからそう見えるだけなのです。

生命は物質ではなく非物質で出来ているものです。

 

だからいくら医学や科学で生命を探求しても生命のことが分からないのです。

それは今の医学や科学は肉体という物質を研究しているからです。

 

では生命とは何なのか? ですが、

答えを言うと、「生命とは霊魂のこと」です。

ただし、これは非物質の視点で見えるものであり、この非物質の視点のことを霊的な視点と言います。

 

霊的な視点で見なければ、魂のことは分かってきません。

霊という賦活性のエネルギーが働いているから、その結果肉体は動いているのですが、この霊というエネルギーを働かせているのは誰あろう自分という魂なのです。

 

霊というエネルギーは莫大な力を秘めています。

例えば、地球という天体が24時間365日正確に自転公転を繰り返しているのは、大きな霊エネルギーが働いているからです。

このようにこの宇宙は霊というエネルギーで統治されています。

そのものすごい力を秘めたエネルギーが人間にも宿っているのです。

 

ただし、霊エネルギーは魂の立ち位置によって働き方が変わってくるのです。

否、霊というエネルギーは完全なものなのですが、魂が不完全なためにさまざまなことが起きてくるのです。

 

魂の変遷を言いますと、私たちの魂は例えば、虫→魚→鳥→動物→人間 というように魂が不完全から完全へと成長するのに合わせて、私たちは身体を変えてきたのです。

魂が不完全から完全へと進んで行く道のりを「進化」と言っています。

ダーウィンなどの身体の進化ではなく、本当の生命の進化のことです。

私たちは記憶していませんが、魂が生まれてから人間まで成長するのに数百万年の時を経ているのです。

 

これほどの時を経てようやく人間になったのに、なぜ生命のことがわからないのでしょうか?

 

それはまだ人間の魂が不完全だからです。

魂が不完全だから霊というエネルギーの完全性が現れてこないのです。

 

魂は霊的な視点で見た時の言葉であり、若干ニュアンスは違いますが、魂を物的視点で見た時の言葉を精神と言っています。

従って、魂と精神は同じコインの裏表だと思って良いと思います。

 

不等号で表すと、肉体>心>精神>魂 という形になると思います。

 

この不等号は、何をどうコントロール(制御)したら良いのかを表しています。

つまり、肉体を心がコントロールし、心を精神がコントロールし、精神を魂がコントロールする、というのが霊的に見て正しいコントロールのあり方です。

大事なのは魂なのですが、シルバーバーチは「みなさんの魂は眠っています」と言っているように、ほとんどの人の魂は目覚めていません。

 

魂が目覚めるためには、嫌かもしれませんが、悲しみ、病気、危機的な状況などの苦難や困難がどうしても必要なのです。

そうしなければ、情けないですが、私たちの魂は目が覚めないのです。

 

魂が目覚めて生命のことが分かれば分かるほど、もっと生命のことを知って生命を活かしたいと思うようになってきます。

魂が意識と意志をコントロールできるようになってくるのです。

 

よく精神病と言いますが、精神病は精神が心と肉体をコントロールできなくなった状態を指す言葉です。

その精神をコントロールするのは魂です。

 

今国会が酷いことになっていますが、政治家の方たちを見ていますと、みなさん自分をコントロールできていない人が多いと思います。

まあ、私から見ると、申し訳ないですが、みなさん精神病ですね。

国会ではなく、病院で療養した方が良いと思います。

 

死後私たちは肉体を置いて、霊魂になります。

と言いましても魂で自分をコントロールするまでに至っていない方は、当面心や精神で自分をコントロールしていくようになると思います。

コントロールしていくというよりも、自分がコントロールされると言った方が適切かもしれません。

まさに先ほどの不等号が逆を向いているイメージですね。

肉体が心を制御し、心が精神を制御していて、魂は眠っている状態です。

 

人間は自分が思った通りになります。

ただし、霊的な摂理の範囲内でです。

 

さて、みなさんの人生は自分が思ったといりになっているでしょうか?

 

魂には霊性というものが付与されています。

霊性というのは、魂が霊というエネルギーの完全性をどれほど表しているかのバロメーター(物差し)です。

 

霊性が向上すればするほど、すべてを認めて、赦して、受け入れることができるようになってきます。

自分や家族に起こること、例えば困難や苦難に対しても、自らの意志で最善が尽くせるようになってくるのです。

その結果、人生が思った通りの方向に進むようになります。

魂の霊性が向上すればするほど、霊というエネルギーがより完全に働くようになるのです。

 

霊性の向上とは、慈愛という愛を大きく深くしていくことである、私はそう思っています。