黄金山神社(利府) | 哲風のBLOG

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 「海と社(やしろ)に育まれる楽しい塩竈」を目指している宮城県塩竈市に鎮座する志波彦神社鹽竈神社の神事,四季の移り変わりや,仙台,塩竈,多賀城,松島など宮城県内各地の名所,旧跡,行事などを紹介します。

 黄金山神社(宮城県宮城郡利府町森郷字土橋)に参拝しました。由緒書のようなものがなく,詳細は不明です。利府町の「十符(とふ)の里 新はっけん!」には,「「安永風土記」には弁天堂と記載されており,ご本尊は木仏立像とあります。利府の三弁天の一つにも数えられています。参道の左右には見事なイチョウの木が立っています。」とあります。今年はイチョウ(銀杏)の色付きが遅いようで,イチョウを見るには早過ぎました。

 

黄金山(1)

 

黄金山(2)

 

黄金山(3)

 

黄金山(4)

 

黄金山(5)

 

黄金山(6)

 

黄金山(7)

 

黄金山(8)

 

 なお,「利府」の地名は文禄4年(1595年)に「利府本郷」で見えるのが文献上最も古いようです。平安時代から「十符の菅薦」(とふのすがこも,網目が十筋もある幅の広いスゲで編んだむしろ)の産地で「十符(とふ)」と呼ばれていたところ,留守政景(伊達政宗の叔父)がこの地に居住した際「十符」に佳字の「利」と国府の「府」を当てて「利府」とし,後に「りふ」と読み替えたと考えられています(有力説です。)。利府町役場などでは「十符の里・利府」として文化振興を図っています。「利府を含む陸奥國宮城郡には縄文時代から奈良時代までアイヌ語を喋るアイヌ系蝦夷族が先住していた。」というトンデモ説を信奉している人が,「りふ」はアイヌ語の「リフル」(小高い丘)が語源であると主張していますが,根拠はありません。そもそもアイヌはオホーツク文化人の遺伝子を受け取ることで成立したと考えられており,アイヌ文化の成立は13世紀頃とされているのです(国立科学博物館長・篠田謙一氏著「人類の起源」など)。