圓通院 | 哲風のBLOG

哲風のBLOG

 「海と社(やしろ)に育まれる楽しい塩竈」を目指している宮城県塩竈市に鎮座する志波彦神社鹽竈神社の神事,四季の移り変わりや,仙台,塩竈,多賀城,松島など宮城県内各地の名所,旧跡,行事などを紹介します。

 6月1日(水),圓通院(白華峰圓通院,臨済宗妙心寺派,宮城県宮城郡松島町松島字町内)に参拝しました。圓通院は,伊達氏宗家第17世・仙台藩初代藩主・伊達政宗の孫で,正保2年(1645年)19歳で亡くなった伊達光宗の菩提寺で,正保4年(1647年)に建立されました。圓通院の院号は光宗の法諡(法名)「圓通院殿要山透関大禅定門」に由来します。写真で報告します。

 

 山門(松島町指定文化財)です。

 

圓通院(1)

 

 縁結び観音です。

 

圓通院(2)

 

 石庭「雲外天地の庭」です。「雲外」とは圓通院第14世住持職・雲外廣道(うんがいこうどう,故・天野廣道(あまのひろみち)氏)に由来します。「天の庭」は七福神の島を佛(ほとけ)の庭として表現したものと言われています。松島湾には大黒島,布袋島,毘沙門島,恵比寿島が実在しています。「地の庭」は割石(生誕),刻み石(勉学・修養),磨き石(人間の完成)という命(いのち)を意味した三宝の庭を表現したものです。

 

圓通院(3)

 

圓通院(4)

 

 丸窓です。

 

圓通院(5)

 

 霊廟「三慧殿」(鞘堂,附厨子1基・棟札1枚が国指定重要文化財)です。三慧殿は仙台藩第2代藩主・伊達忠宗(光宗の父)によって正保3年(1646年)に建立されました。この周辺の「禅林瞑想の庭」はスギ(杉),カエデ(楓),コケ(苔),山野草などで構成されていますが,ここ数年かなり手入れが良くなったと感じています。特に苔は素晴らしい!

 

圓通院(6)

 

 バラ(薔薇)園です。圓通院第13世住持職・龍雲明道(故・天野明道氏)が三慧殿の厨子(ずし)に描かれた薔薇にヒントを得て,境内至る所に薔薇を植えて開放したため,圓通院は別名「薔薇寺」と呼ばれるようになりました。その後薔薇の本数は少なくなっていましたが,数年前に土壌改良を含めてかなり整備しました。

 

圓通院(7)

 

圓通院(8)

 

圓通院(9)

 

圓通院(10)

 

圓通院(11)

 

圓通院(12)

 

圓通院(13)

 

圓通院(14)

 

 本堂「大悲亭」(松島町指定文化財)前の心字池です。心字池と補陀落山(ふだらくせん,南インドにあると伝説的に信じられている観世音菩薩(観自在菩薩)の霊場)を中心にした庭園ですが,どうやら明治時代末期に瑞巌寺(松島青龍山瑞巌円福禅寺)によって作庭されたようです。

 

圓通院(15)

 

 セッコク(石斛)です。石斛は松島町の花(町花)に指定されています。少し遅かったようです。

 

圓通院(16)

 

圓通院(17)