御釜神社 | 哲風のBLOG

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 「海と社(やしろ)に育まれる楽しい塩竈」を目指している宮城県塩竈市に鎮座する志波彦神社鹽竈神社の神事,四季の移り変わりや,仙台,塩竈,多賀城,松島など宮城県内各地の名所,旧跡,行事などを紹介します。

 鹽竈神社(宮城県塩竈市一森山)の境外末社である御釜神社(塩竈市本町)です。祭神は鹽土老翁神で,鹽竈神社別宮の祭神と同じです。

 

 

 

 

 

 

 神釜奉置所です。4口の神釜が安置されています。御釜神社では「神竈」と表記していますが,「竈(かまど)」とその上に乗っている「釜(かま)」は別物で,安置されているのはどこから見ても釜ですので,私は「神釜」と表記します。

 なお,「塩竈」の地名の由来はこれらの神釜に由来する(「別当法蓮寺記」)と言われているのですが,果たしてどうでしょうか。司馬遼太郎は「街道をゆく26 嵯峨散歩 仙台・石巻」において「塩竈」を「塩釜」と表記していますが,「本来,かなで「しほがま」と表記することがもっとも古格ではあるまいか。奥州のしほがまの場合,はじめにしほがまという大和言葉があって,のちに漢字があてられたにすぎない。」とその理由を説明しています。

 

 

 

 さて,毎年7月4日から6日までの3日間,御釜神社において宮城県指定無形民俗文化財の藻塩焼神事が斎行されます。4日の藻刈神事,5日の水替神事に引き続き,6日は製塩用鉄製平釜の上に竹の棚を設け,ホンダワラ(海藻の一種)を広げた上から海水を注ぎ,これを煮詰めて塩を作ります。できた荒塩は採集して,まず御釜神社の神前に供え,10日の鹽竈神社例祭において三座(鹽土老翁神,武甕槌神,経津主神)の神前に供えられます。

 なお,6日の御釜神社神事終了後に藻塩を頂戴できます。

 

 

 

 境内社の牛石藤鞭社です。