「彼氏ができたの」とは、2018年10月17日に発売されたゆっふぃーこと寺嶋由芙さんのシングル「君にトロピタイナ」のカップリング曲である。
先日某配信で歌詞の解釈・考察がちょっと話題になった事などもあり、考察というほど大層なものでもないですが(大部分が想像と妄想)、個人的に分析していこうと思います。
彼氏ができたの
(歌・寺嶋由芙 作詞・ハナエ 作曲・藤田卓也)
そこそこ大人なわたしだから
恋が終わっても口紅を買う
次から次へと新しい季節
気持ちも塗り替えなくちゃ
「恋が終わっても」という部分から「わたしの恋が終わった」ことが推測されます。
そして、ぱっとしない気持ちを塗り替えるようにお化粧品も買っちゃいますよーっと気分転換をしたいのではないかという気持ちも考えられます。
そういうのが大人なのよねー!
ふたり兄妹みたいだった
スーパーではしゃいで お蕎麦屋でキスした
ふざけた意地の張り合いも楽しかったけど
まだ「君」というワードは出てこないが、ここは「兄のような君」に対するわたしの回想であろう。
まるで兄妹のような関係で、スーパーに買い物に行けば意味もなくはしゃいだし、お蕎麦を食べに行けばふざけてキスをしたりもした。
君といるのは楽しかった…楽しかったんだよ…けど…
彼氏ができたの
君より年上でおしゃれな人
彼氏ができたの
音楽の趣味は合わない人
彼氏ができるって幸せな事なのだと思うが、明らかに「できた彼氏」と「君」を比較している。
できた彼氏とは音楽の趣味は合わないが、「君」とは音楽の趣味は合っていたんだろうね、きっと。
幸せになんてならないでね
わたしと一緒だった頃よりも
「君」に向かって思っている事なのだろうが、「わたしと一緒だった頃より幸せにならないで(???)」と非常に引っかかります。
これは「君」に彼女のような人ができたのではないか…と。
裏を想像すれば、彼女ができていようがいまいが「わたしと一緒だったほうが絶対君は幸せにだったのに」と思っているとも取れなくもない。
そろそろ大人なわたしだから
余裕のある女になりたいわ
返信よりも先にSNS
更新されても平気
わたしに返信するよりも先にSNSを更新してしまったのは「できた彼氏」であろうか(苦笑)。
けどわたしは余裕のある大人の女だからそんなの
全然気にしない…全然平気なんだもんっ!!
(平気ではない)
ふたり片思いどうしだった
誕生日悩んで バレンタインパスした
大好きだから疲れたよ 君だってそうでしょ
お互い好きどうしなのはもうわかっていたけど、恋人というよりは兄妹のような関係になってしまった…だから誕生日プレゼントをあげるのも悩んだし、バレンタインも結局あげなかった。
一旦そういう関係になってしまうと、そこから「恋人」になるのはもう非常に難しい…大好きすぎてもう疲れちゃったよ…。
松山千春さんの名曲「恋」から歌詞を引用すれば「愛することに疲れたみたい 嫌いになったわけじゃない」といった所だろうか。
彼氏ができたの
君より落ち着いて頼れる人
彼氏ができたの
まだ会話はぎこちないけど
ここはまた明らかな「君」との比較である。
幸せはきっと遠くないよね
ふたりがふたりだった頃よりも
音楽の趣味も合わないし会話もまだまだぎこちないけど…時間をかけて付き合っていけばそのうち幸せになれるよね…わたし達が一緒にいた頃よりも…。
君はクリスマス誰と過ごすの?
知りたくないけど気になるよ
ねえ、君の彼女ってどんな人なの?
そんなの知りたくない…そんなの知りたくないけど…気になる…気になってしょうがないの!!!
彼氏ができたの
君より年上でおしゃれな人
彼氏ができたの
音楽の趣味は合わない人
「わたし」にとって「音楽の趣味が合う」という事は非常に大事な部分なのではなかろうか。
けどそんな大事な部分に目をつぶっても、わたしは「君より年上でおしゃれで頼れる人」と幸せになるんだ…幸せになるんだもん…。
幸せになってとか言わないでね
わたしをちょっと嫌いでいてね
忘れないでね
わたしに彼氏ができたと聞いても簡単に「幸せになって」とか言わないで…むしろそんなわたしをちょっと嫌いになってほしい…そしてわたしの事を忘れないでね。
前向きな別れとかお別れにもまた色々なパターンがあるのだろうけど、最後に相手に対する負の感情があったほうがそれはずっと自分の記憶に残る。
憎むとかまではいかないけど、お別れの時に結構ひどい言葉を言われたりすると「言われた言葉」と「それを言った人」を僕は一生忘れる事はないだろう(トラウマ&傷)。
「君」に「忘れないでね」というと同時に「わたし」が君を忘れる事ももう絶対にないのだろう。
はー、なんだか切ないっすなー。
「彼氏ができたの」って幸せなはずなのになんだか超切ないっすなー。
そして、ちょっと歌詞とはまったく関係無い部分になってしまうんだけど、「忘れないでね♪」と歌った後アウトロで大きく手を振る振り付けがあるのである。
ライブなどでみているとこの部分でまた非常に切ない気持ちになっていた事も思い出しました。
パート毎にふつふつと綴ってきましたが、最後に全体をみながらまとめてみると…
君の事は大好きだけど、恋人というよりはまるで姉妹のような関係になってしまって君を好きすぎて好きでいる事が辛くなってしまった。
だから、音楽の趣味は合わないけど君より年上で落ち着いてて頼れるおしゃれな彼氏とわたしは時間をかけて幸せになるの…まだ会話もぎこちないけど時間をかけて幸せになるの…
そう、これは「大好きな君」とのお別れの歌なのである。
