日々人が経験しているのは目から入る情報と、肌が感じる暑さ寒さ痛さ心地よさ、耳から入る色々な音や会話、鼻で感じる香りや匂い、口で感じるおいしさ、甘さ、苦さ、気持ちよさなどによって成り立っている。もし、脳に直にこれらの感覚情報を送り込むことが出来れば、人は体を必要とするだろうか?

 

そう遠くない未来にこれらの五感に加えて、三半規管のバランスを感じる機関に電気的に情報を与えられれば、その時それぞれの機関はその役目を終えて脳だけで生きていくことが出来るのだろうか?

 

今の時代でもVRが身近になり、目という機関を介してだが、仮想空間を入力することは可能になっている。将来、眼球という機関を介さずに脳に直接映像を送り込むセンサーや方法が開発されても全く不思議ではない。

 

その場合、人間の可能性は物理的な壁と限界を超えて今までの価値観を全て捨てることになる。住んでいる場所や住宅は架空の情報となり、データーとして購入することになるかもしれない。自分の他人に対する容姿も自由に設定できるようになるかもしれない。衣食住全てバーチャルなデータを共有する形となりコストはリアルに対して遥かに下げることができる。経験をシェアーすることも、データーの容量を消費するだけで済む。肉体があることで必要な物の生産も必要がなく、データーを維持するだけの最低限のエネルギーで問題がない。地球の環境には非常に良い結果をもたらす可能性がある。

 

旅行にも実際に行く必要がない。移動する必要もないし、肉体がないのでそもそも移動する必要がない。旅行のために飛行機に乗る必要はない。時間も必要がない。旅行時間を楽しみたいのであればその移動の面倒くささも仮想空間でいくらでも味わうこともできる。

 

生殖行動も自由に出来るし必要であれば婚姻も結ぶこともできる。子供が必要であればいくらでも都合の良い子供を授かることができる。ただしその子供のは実際には存在しない。あくまでもデーターの中での子供であり育児となる。

 

そういう意味ではリアルな人間とバーチャルな人間(AI)と二分化される。AIと婚姻を結ぶ人も出てくるだろう。初音ミクとの結婚も現実味を帯びてくる。必要なら二次元ギャルとの婚姻も可能だし、複数の婚姻も可能になる。日替わり結婚生活も可能かもしれない。

 

時間という概念も無くなる。いくらでも同じ一日を過ごす事が出来るようになる。いくらでも過去に戻ることが出来る。想像を超えた未来にも行ける。

 

寝る必要も無いかもしれない。ただし脳の疲労には影響するだろうが。。。逆にいくらでも寝る事ができるかもしれない。寝ている感覚が必要ないかもしれない。スイッチを切るように今を止めて休んだ後、その瞬間からまた始める事ができるかもしれない。ただしその場合、他の人とのデーターにギャップが生じてしまうので、システム全体の同調は一箇所で集中管理せざるを得ない。時間旅行や同じ毎日を繰り返すのは独立したシステム環境にて行う必要がありその場合はやはり夢の中でさらに夢を見るような形になるのかもしれない。

 

肉体も必要がないので、非常にシンプルな頭脳だけの維持装置で十分になり、リアルな食材も必要がなく工場で作られた栄養剤のような物で脳を維持できれば良く、人類が存在する事で起こるいろいろな問題が解決出来る。しかしながら、人口を増やす必要がある場合は流石に脳を作ることは出来ないのでリアルな出産が必要になり、誕生と同時に必要な臓器のみ取り出される事になるかもしれない。では一体誰が生殖行為と出産を司ればいいのだろうか。いわゆる脳みその製造を誰がどういう決まりで行うかだが、一部に人類はやはりリアルで生活を続ける必要があるのだろう。

その場合、電脳に暮らす人と、リアルに過ごす人とどちらの地位が高いかが問題になるかもしれない。まさに銀河鉄道999の世界かも・・・

 

そうなったときに、本当に人類はどこに行くのだろう?

 

少なくとも僕が生きている間にはそこまではいかないだろう。人として人のまま亡くなっていく。悔いのない様に今を過ごしていこう。