近年になり出雲大社が48メートルもの高さの本殿を持っていたことが分かり、三内丸山遺跡では従来考えられていたよりもはるかに大きい共同利用の倉庫や高い建築物があったことが判明している。日本の各地に建てられてきたこうした建築物は木材で作られていて、その堅牢さや大きさは、現代人を驚かせるに十分である。本書では時代ごとに、縄文時代、弥生時代、古墳時代、飛鳥時代、奈良時代、平安時代、鎌倉時代、室町時代、そして江戸時代と、それぞれの時代に建築されてきた建築物に着目して、実際に著者が目にして再建に携わった棟梁たちに聞いた話を紹介する。
出雲大社、法隆寺、薬師寺、東大寺、東寺、厳島神社、これらの建築物は、現代に優る超技術が詰め込まれた歴史的建造物である。大型重機やクレーンのない時代、高さ48メートルもあったとされる出雲大社本殿は、どのようにして建てられたのか。東寺の五重塔は、火災で焼けることはあっても地震で倒れることはないのか。観光先で目にするこうした各時代を経てきた建造物には、知られざる先人たちの知恵と技術が注ぎ込まれていた。
本書では、日本の歴史的木造建築の特徴として木の特徴を生かした技術とそれらを作った道具、加工技術などを紹介。縄文時代には多く存在していた巨木による建造物として三内丸山遺跡の大規模集落跡、掘立柱構造物、出雲大社の48m本殿を紹介。仏教伝来以降では、その瓦、五重塔の心柱の役割と、奈良時代、室町時代、江戸時代と時代を経るごとに心柱の構造が変化してきたことを紹介。江戸時代に建築された錦帯橋、猿橋、日光の神橋の秘密とその構造を紹介している。本書内容は以上。