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てっちゃんの明日を探して

小説やドラマの感想、それと時事問題について、思ったことを書き殴るブログです。

冬ドラマも続々始まってまして、その感想も書きたいのですが💦

その前に、ちょっと触れておきたいミステリ&サスペンスドラマが2本。

 

1本目はHulu制作で日テレが深夜に流してくれたコレ。

『十角館の殺人』。

原作は、ミステリ界の巨匠、綾辻行人さんの超有名小説。

本格ミステリはあまり・・・という私ですら読んだことのある、今や「日本ミステリの古典」とも言える綾辻さんの最高傑作です。

 

孤島に建つ、十角形の奇妙な館。

この館ではかつて、この家を建てた有名建築家と妻、使用人夫婦が焼死する火事が起きていた。

その半年後、大学のミステリ研究会の男女7人が、この島に合宿に訪れる。

同じ頃、かつてミステリ研のメンバーだった江南(かわみなみ)の元に、火事で死んだはずの有名建築家から手紙が届く。

やがて、島ではミステリ研のメンバーが次々と死んでいき・・・。

 

という、典型的なクローズドサークルもののミステリです。

予告編では「すべてを覆すあの1行」というフレーズを盛んに使って視聴者を煽っていますが、確かにその「1行」を読んだとき、私ものけぞりましたよ!

えええ~~~そうなの?😱って。

作者のミスリードにまんまとハメられたんです爆  笑

 

でも、これまた予告が煽るような「実写化不可能と言われ続けてきた作品」とは思いませんでした。

このトリックの変奏曲のような、伊坂幸太郎さんの『アヒルと鴨のコインロッカー』のほうが、より実写化が難しい。

あれを普通にするっと実写化できたんだから、これはできるだろう?と思うのよね。

実際、うまいことやってましたよ爆  笑

だから、ネタを知ってはいても、登場人物の1人が「あの1行」のセリフを言ったときには、背中がぞくぞくぞく~~~っとしましたね。

じつはこのセリフ、ミステリにまったく興味がない人が聞いても「へえ~~そうなんだ」くらいで終わるかもしれません滝汗

詳しい人ほどだまされて、「うっそ!😱」と衝撃を受けるのよね爆  笑

そして、私の紹介文にも出てきた「江南(かわみなみ)くん」がちょっとしたヒントになってますニヤリ

全5話ですが、「あの1行」は4話の終わりにカマされますよ!

お暇な方はぜひ、アタマ殴られてみてください!

 

ただ。

このドラマを普通にドラマとして観ると、違和感はぬぐえません。

だって、電話もない、船も1週間後にしか来ない孤島で、20歳かそこらの「子ども」たちが、大学のサークルで毎日顔を合わせていた仲間がどんどん死んでいったら、普通どうなります?

全員、大泣きして、恐怖で震え上がりますよ。

でも、彼らはだ~~れも泣かないの滝汗

なんたる冷血。

女子以外たいして怖がりもせず、悠長に謎解きなんかをやっている滝汗滝汗

でもこれは原作がそうだからしかたないんです。

本格ミステリにおける登場人物は、算数の文章題における「太郎くん」と「花子さん」。

太郎くんが時速○キロで池の周りを歩いているときに何を考えていたかはどうでもよく、時速○キロで歩く花子さんが何分後に太郎君に追いつくか、という問題を解くことが大事なのです。

私は、「いや花子さん、そんなに速く、一定の速度で歩ける?」とか、「花子さんはなぜ太郎くんを追いかけているの?」とかが気になるタチなので、どうも本格ミステリはねえ・・・。

さらに、甲冑が空を飛ぶ、みたいな、現実ではありえないトリックばっか出てくるし爆  笑爆  笑爆  笑

ちなみに、もうひとつのトリック、石仏の種明かしを、ドラマでは「わかる人にはわかる」で、はしょってましたが、私はあのトリック好きだったので、ちゃんと説明してほしかったなあ。

 

配役もさ、本シリーズで探偵役を務める島田潔って、青木崇高さんのイメージじゃないんだよなあ💦

助手の江南(かわみなみ)くん役も、このシリーズをどんどん映像化するなら、もうちょい有名どころを使っても💦💦

じつはシリーズ次回作、『時計館の殺人』には私の推し、藤本洸太くんが出るんですよラブ

非BLドラマで彼をみたことがないので、日テレさん、ぜひこっちも地上波持ってきて~~チュー

 

2本目はサスペンスドラマ。

中国で驚異の視聴率をたたき出したというこちら。

『ロング・ナイト』

 

2010年江潭(ジャンタン)市。

地下鉄で爆弾事件が起きる。

ところが、爆弾が詰まっているとされたスーツケースから出てきたのは、かつては将来を嘱望されていた若き検察官・江陽(ジャン・ヤン)の遺体。

その遺体を運んだのは、有名な地元の弁護士・張超(ジャン・チャオ)だった。

張超は殺人と死体遺棄を素直に認めたが、判決言い渡しの直前で急に、自分は江陽を殺していない、アリバイもある、と言いだし、捜査は行き詰まる。

この奇妙な事件は注目を集め、名刑事・厳良(イェン・リャン)が特別捜査本部に加わることに。

取り調べ室で張超と対峙した厳良は、「24日間」というタイムリミットを与えられる。

果たして、この事件の真相とは・・・。

 

これは重層的な物語なんですよ。

2010年の爆弾事件の源には、2003年にジャン・ヤンが調べていたある事件がある。

その事件とは、2000年に彼の大学の同級生、ホウ・グイピンが女性をレイプして自殺したこと。

この3つの時間軸を行き来しながら進む物語は、見ていてめちゃくちゃしんどいショボーン

というのも、僻地の教育に情熱を燃やしていたホウ・グイピンは罠にハメられて死に、彼の名誉を回復するために奔走する正義感あふれるジャン・ヤンと刑事のジュー・ウェイは、権力を握る悪い奴らからとことん捜査を妨害される。

掴んだ手がかりはみな消えていき、貴重な証人は殺され、妻子にも魔の手が伸びたジャン・ヤンは離婚し、さらに冤罪で3年も刑務所に収監される。

前途洋々たるイケメン検察官だった彼が!!

と、こんな感じで非常にドラマチックで、手に汗握る展開のサスペンスなんだよね。

 

そして、さすがは中国ドラマ。

俳優さんがみんな雰囲気があって演技がうまい!

2010年の主人公、イェン・リャンを演じるのは、ベルリン国際映画祭・銀熊賞(男優賞)を中国人俳優で初めて受賞したリャオ・ファン(左)。

みよ、この味のあるお顔照れ

イェン・リャンは寡黙だし表情も豊かじゃない人物なのに、抑えた演技で彼の感情を繊細に伝えるリャオ・ファンさんは見事としか言いようがない。

好青年のジャン・ヤンの、最初のころのいかにも人のいい笑顔、追い詰められたときの相手をなぎ倒すような激情、刑務所を出たあとの落ちぶれ具合を、これまた見事に演じ分けたバイ・ユーさん(右)もすばらしい!!

あんなに颯爽としていた彼が、出所後、無精ひげをはやして背を丸め、飲食店の席でオロオロしながら「財布をなくした」と泣く場面で、胸が締め付けられない人はいないはずえーん

 

ただ。

やっぱり中国ドラマなんだよな。

最終回は警察のエライさんが「不正は正さねば」とか「国は正しい裁きを下す」的なセリフを言い出して、国家のプロパガンダ臭がプンプン臭ってきて鼻白むショボーン

でもまあ、そこの字幕を片目をつぶって見ないようにすれば、問題ナシ爆  笑

 

警察の女性係長とイェン・リャンのちょっとした心のふれあいシーンとか、イェン・リャンの孤独を浮き彫りにする「俺には話し相手が彼しかいないんだ」という精神病院にいる元同僚?の存在とか、声高に主張しないのにぐっとくるシーンも多く、見応えのある全12話でした。

 

唯一歯がゆいのは、とある事件関係者が、ラストシーンでイェン・リャンにリモコン(事件の鍵を握るもの)を渡す意味がよくわからないこと💦

最初は、捜査の大詰めにきたイェン・リャンが、彼にそのリモコンを渡したんだけど、その意味もわからなかったし💦💦

このドラマを見た方がいらしたら、ぜひ解説してください~~えーん