サキは大きな目が特徴的な正統派の美人って感じで、ユキは笑うとなくなるほどのタレ目がとても魅力的なコだ。
どっちだと問われれば、2秒でユキと答えるくらいに彼女が気になっていたけれど、そう簡単にお調子者かつスピーカーなこいつに話すわけにはいかない
『どっちもまぁまぁだよな』
「なにがまぁまぁだばぁか。次のお前の誕生日は三面鏡プレゼントしてやるからてめーの顔よく見ろ」
カマキリによく似た講師が僕らの方を苛ついた目で一瞥するのにも構わず、ヒロミチは続けた
「俺はサキちゃんだな。だから拓也、お前ユキちゃんにしとけよ」
話したコトもないのにユキにしとけよも何もないもんだ。
なんとなく恥ずかしくなり、僕は黒板をぼんやり眺めたまま曖昧に頷くことで会話を終わらせた
「そーいやアレだべ?お前らの塾に2人組の可愛いコがいるんだって?」
冬休みになって僕らがたまり場にしていたミツヨシの家で、トシが麻雀牌をカチャカチャ小手返しをしながら聞いてきた。
「おぅ、やべーよあの2人。サキちゃんめっちゃ可愛…ってなんだよまたモロ掛けかよ!ふざけんなよもうヤメヤメ。今、金ねーし正月払いでいーべ?」
一人負けしていたヒロミチが音を上げてお開きになる。
「それでその2人、どこ中?」
どっちだと問われれば、2秒でユキと答えるくらいに彼女が気になっていたけれど、そう簡単にお調子者かつスピーカーなこいつに話すわけにはいかない
『どっちもまぁまぁだよな』
「なにがまぁまぁだばぁか。次のお前の誕生日は三面鏡プレゼントしてやるからてめーの顔よく見ろ」
カマキリによく似た講師が僕らの方を苛ついた目で一瞥するのにも構わず、ヒロミチは続けた
「俺はサキちゃんだな。だから拓也、お前ユキちゃんにしとけよ」
話したコトもないのにユキにしとけよも何もないもんだ。
なんとなく恥ずかしくなり、僕は黒板をぼんやり眺めたまま曖昧に頷くことで会話を終わらせた
「そーいやアレだべ?お前らの塾に2人組の可愛いコがいるんだって?」
冬休みになって僕らがたまり場にしていたミツヨシの家で、トシが麻雀牌をカチャカチャ小手返しをしながら聞いてきた。
「おぅ、やべーよあの2人。サキちゃんめっちゃ可愛…ってなんだよまたモロ掛けかよ!ふざけんなよもうヤメヤメ。今、金ねーし正月払いでいーべ?」
一人負けしていたヒロミチが音を上げてお開きになる。
「それでその2人、どこ中?」