全然詳しくないのだが、、
TVで深夜にF1を見てみた。


ホンダが再参戦後初の優勝。


           ドライバーのバトン


表彰台には白人の男性が白い歯を見せて本当に
嬉しそうな表情を浮かべて並んでいるのに
その下では日本国旗が振られ、表彰式では君が代が
流れる。


君が代を聞きながらホンダのテクニカルディレクターが
号泣し、ホンダの社長が喜びのコメントを述べたかと思うと
イギリス人のバトンの父親は「息子はよくやった」と涙を流して喜んでいる。


なんだかこのバラバラ感が面白い。


「チームの勝利」というのはチームメンバー共通の喜びなのだろうが、

個々人には、その喜びの捉え方が違っているのだろうなぁと思う。


そんな統一感があるようで無い風景なのだ。


ドライバーのバトンが君が代を聞いて、
「日本の自動車メーカーの王座復権がついに・・」と感極まるとは
到底考えにくく、でも、きっと多くのホンダ日本人スタッフは
そんな感傷にふけっただろうと思われるわけで。




考えてみればF1(に限らずモータースポーツはと言った方がいいのかも)
って特殊なスポーツだと思うんです。





まず、各クルーの役割がバラバラ。
タイムキーパーもいれば、pitクルーはタイヤ交換だけ
とか、ドライバーの前に持ち看板のようなものだけを
(あれなんていうんですかね・・・。)出している人間もいれば、
インカムをつけてひたすらデータ分析している
人間もいれば、当然ドライバーもればメカニックもいる。



そんなバラバラな役割・特技をもった人間が集まって「勝利」をめざすF1。

スポーツでいうと、野球やアメフトなどで、「僕投げる人」
「僕蹴るだけの人」というような、ポジションによって
多少役割が違うことはあるが、F1ほど競技者一人一人が全く違うミッションをもって
参加する「スポーツ」競技は無いのではないだろうか。



他のスポーツなら、「蹴る」とか「打つ」「捕る」といった
すべての基本となるモーションは全員ある程度マスターしているという
「下地」をがあることが前提になっているので、

「じゃあお前は長打を打つほうが得意だけど、そんなに
足速くないからファーストな・・。」


というように、そこから得意分野によってポジションが分かれていくけれども、
F1は、全く相容れない下地をもった人達で構成されるチームスポーツとなる。


なんだか、会社組織と似ていると思う。


マーケ、営業、技術、経営企画、人事、、、
全く違う畑の人達で構成されながらも、「シェア○%UP」とか
「目指せ業界NO.1」と「勝利」目指してがんばる。


畑の違う人間同士で集団を構成すると、他の畑の人間が
何を考えて、どんなモチベーションで具体的にどんな業務をしているのか
を理解することは難しい。そういう状況下では何かとネガティブな
ことを他人のせいにする傾向がよく起こる。


「営業がうれねーから、給料あがんねーよ」
「人事の配置に問題あるから俺の能力がいきない」
「結局、製品が劣ってるからうれねーよ」

といった具合だ。


そうなると、F1も

「マシーンの性能が悪いから俺は勝てない」
「タイヤのグリップが悪いからいくら速い車作っても無理」
「ピットクルーがどんくさいんだよ。タイヤ交換ひとつまともにできねーのかよ」


と、ならないのだろうか。。と心配してみたりしたのである。


野球だったら、「ピッチャーがノーコンだからさぁ~」っていう擦り付け合いは
あるかもしれないけど、「お前もセンターのくせに肩弱いじゃん」って
ある程度「投げる」という同じ土俵の上で議論できるので、そこまで
辛らつな批判合戦には発展しなさそうな気がするのである。


なんだか、書いているうちにやっぱり
落としどころがわかんなくなってきたのだが・・。


とにかく、
国籍も、言語も、文化も、キャリアの考え方も
何もかも違う人達で構成したチームで、ひとつの「結果」を
求めて戦い、結果を出す。

ということは半端じゃなく難しいことなのではないかと思う。


そんなことを、君が代が流れる中でゆれる日の丸とユニオンジャックと
白人と東洋人が入り乱れている光景をぼんやりみながら思ったことでした。。