9月に入り、少し涼しい時期が増えました。
雨の日も多く、大雨となった地域もあります。皆様大丈夫でしたでしょうか。
8月末は、横浜市のKAAT神奈川芸術劇場で、
舞台「Blue moment 2026 -それは、夜明け前のわずかな時間だけ訪れる、世界で一番最初の美しい瞬間-」を観覧しました。
劇団「Theater Company 夜明け」さんの公演です。
この公演はBlueとOrangeに分かれており、一部のキャストが異なり、私が観覧したのはBlueの方でした。

この舞台、元フジコーズの沖玲萌さんのお知り合い、森田愛子さんがご出演されておりました。
森田さんは沖さんが主催したイベントで運営をされていらっしゃいました。
いわばフジコーズのつながりで今回この舞台を観覧させて頂いたのですが…
今回はそれだけではなく、告知されていたストーリーにも大変心打たれるものがありました。
そして、ちょうどまさしく、この日この時に見たいなと思っておりました。
ストーリーと作者の方のプロフィールは下記の通り。
公式サイトから引用です。
・ストーリー
人生には、誰にも見せることのない夜があります。
夢を失った夜。大切な人を失った夜。自分自身を見失う夜。
その暗闇の先にある光を、朝を美しく描きます。
青春、家族、愛情、故郷、そして再生。
実在の人物や史実、地域の記憶を題材とした作品を中心にフィクションとドキュメンタリーの境界に立ちながら、
人間の弱さや痛みに寄り添い、それでも前を向いて生きようとする人々の姿を見つめ、
その中にある確かな感情を丁寧に描き続けています。
劇場という空間で、人と人が出会い、心を通わせる奇跡を信じて。
「誰かの人生に、そっと灯りを。」
・あらすじ
夜明け前のわずかな時間。世界が最も美しい青に染まる、その瞬間を「Blue moment」と呼ぶ。
それは、終わりと始まりのあいだ。
喪失と希望のあいだ。過去と未来のあいだ。
人は生きている限り、何度も夜を迎える。
迷い、傷つき、立ち止まりながら、
それでも誰かと出会い、何かを信じ、
また歩き出していく。
横浜と湘南の風景の中で紡がれる、
記憶と祈りの物語。
Theater Company 夜明けが贈る、珠玉の人生賛歌。
・作演出:木之枝棒太郎
俳優・舞台監督・美術家・演出家・脚本家。アトリエKINOEDA代表。
劇団ひまわり俳優養成所全日制第48期研究科出身。
劇団ひまわり俳優養成所第10期研修科修了公演を【主演】にて修了。
神奈川県立青少年センター舞台補助職員(2013-2020)
東急シアターOrb、東急BUNKAMURAオーチャードホール 舞台機構技師(2018−2019)
元芸術劇場吹奏楽団トロンボーン奏者。最近はオペラ出演も多数。
どんなストーリーなのだろうかと思っていましたが、
本当に心動かされ、自分を見つめ直すきっかけになりました。
実は私は、この舞台の翌日、研究発表の事前報告で、青森県の大学に向かう予定でした。
研究報告自体は午後だったので、東北新幹線で行けば日帰りも可能でしたし、場合によってはリモートオンラインでも可能ではありました。
それでも私はあえて青森に行き、午前中に行きたかった場所がありました。
それは竜飛岬でした。
竜飛岬は本州の北の外れ、津軽海峡が一望できる場所です。
海の向こうは北海道。海の下は青函トンネルという場所になります。

大学4年生の時、私は青森と北海道で自分の夢を見つけました。
それはまさしく大学院修士課程に進学して、ゆくゆくは博士課程まで進学して研究者になることでした。
東京の大学院と北海道の大学院の二校を受験しました。
仮に北海道に進学するなら実務家を経て研究者に、東京ならストレートで研究者になろうと思いました。
それから20年。
東京の大学院に進学することになったものの、修士課程の時点で研究について行くことができず、
まさしく「ダメ院生」に転落しました。
やむを得ず修士新卒で就職。でも仕事でも成果を出せず、何度も転職しました…
それからの私は、まるで海の底を走る長いトンネルのような人生だったと、今振り返ります。
ハロプロやアイドルの応援くらいが唯一の救いでしたでしょうか…
やっぱり北海道に行きたかった…
その未練しかありませんでした。
27日の舞台、事前に見聞きしたあらすじに心打たれていました。
「Blue moment」
終わりと始まりのあいだ。喪失と希望のあいだ。過去と未来のあいだ。
人は生きている限り、何度も夜を迎える。迷い、傷つき、立ち止まりながら、
それでも誰かと出会い、何かを信じ、また歩き出していく。
もしかしたら、何か得られる思いがあるかもしれない。
自分にとっての記憶と祈りの物語は、数多くある…
そのように思っていました。
そしてそれこそが、思い出の場所に旅立とうと心に決めるきっかけになったものでした。
※以下はストーリーの内容含みます。ご注意を。
冒頭のKとBlueのやり取り、そして過去から遡っていく流れ。
とても期待が高まりました。
ラストへの伏線だったことも、大変感動的でした。
誕生、そして弟や妹との日々。
両親の離婚、それでも生きていく少年時代。
序盤から重い展開だなと思いましたが、でも明るく前向きな主人公の姿が印象的でした。
物語は主人公の中学時代へと遡ります。
初恋と吹奏楽部、そして切ない思い出…
でもモテモテで意外と羨ましかったり(笑)
高校生になったものの、恋心を追いかけて遂には再受験。
なかなかの行動力です。自分もこれくらいしておけばこんな未来には…とも思ったり。
大学生になり、劇団との出会い、そしてさまざまな苦労。
いろんな思いが交差していました。
とはいえ比較的あっさり結婚。
子どもも産まれて順風満帆と思いきや、劇団員との関係悪化…
そして、母が急に倒れて…
とても重い内容でした。
でも、そこはやはり、森田さん演じる妹の希の言葉が、家族をもう一度一致団結させてくれたのだなと思いました。
最後のBlueとの展開は、大感激でした。
舞台観覧の翌日、私は夜行バスで青森へ。
そして、竜飛岬へ向かいました。
この場所に来たら、遥かな大地に抱いた希望、叶った夢、叶わなかった夢…
これまでの人生を鮮やかに思い出しました。
まるで22歳の自分がそこにいたかのようでした。




あの頃の自分にもう戻れないなら、
あの時に描いた夢にはもう戻れないのだろう。
なのに、この場所に来たら、とても切なかった。
それはきっと、この場所が、自分の夢を忘れていなかったから…
22歳の境界線が、今でも私の心に刻まれたままだった。
だから、あの時の夢を忘れようとすることは、もうやめた。
夢を失って未来が色褪せて見えても、
ここに咲くハマナスの花のように、いつかまた咲く日が来る。
今、確かに、次の夢が見つかっている。
それは、ずっと思い描いていた夢の続きかもしれないし、新たな夢かもしれない。
希望を描いて信じて進みたい。
この海の彼方に、次の大地と空が広がっているように。
信じていれば、約束の地へたどり着ける。
自分を信じよう。
当日お会いできました森田さん、誠にありがとうございました。
「Blue moment」自分も大事にしたいなって思いました。
オールナイトフジコとフジコーズが紡いだご縁に、次の自分に向かう力を与えてくれました。
これから次の夢に向かって、歩んで行きたいと思います。