アウローラ管弦楽団「夏の軽井沢特別演奏会」に参加し、その機会に軽井沢を沢山楽しんだ 8月17日 | 楽逍遥の友@鎌倉・湘南

楽逍遥の友@鎌倉・湘南

ふれあう人たちのこころとからだと生活を尊びたい。
プロフィールのわたしの画像は、中国人の親友が作ってくれた“楽逍遥”の印章。カバー画像はネパールでヘリに乗ったときに撮影。

2024年8月17日(土)に軽井沢に行ってきました。

 

Ⅰ.軽井沢に行った目的

 

1. メインの目的

招待された「アウローラ管弦楽団 サマーコンサート2024 in 軽井沢」(「夏の軽井沢特別演奏会」)に参加するためである。演奏会の場所は、軽井沢大賀ホール。

 

   「夏の軽井沢特別演奏会」のちらし(おもて面)

 

                演奏会場となった大賀ホールの外部環境

                自然性豊かで多目的の矢ヶ崎公園に隣接する。

                ホールの目の前には公園池が広がっている。

 

      入口正面側から見た大賀ホールの外観

 

この「夏の軽井沢特別演奏会」は、これまでアウローラ・オケの演奏会に招待で来場したことのある方たちに、入場無料の招待で案内された。

わたしとアウローラ・オケとの間には、演奏会の度に、無料招待券を希望されるなら用意しますよと確かめていただける関係ができていた。

わたしはこれまで、よほど都合が合わない場合以外は、無料招待に応じていた。

「夏の軽井沢特別演奏会」には、遠いのも何のそので、喜んで招待に応じた。

 

2. サブの目的

軽井沢に行く機会に、メインの目的以外で是非とも行きたいと思ったところ

〇軽井沢には、国設指定された「軽井沢野鳥の森」がある。真夏はバードウォッチングに適したシーズンではないが、せっかくの軽井沢行きなので、演奏会の前に野鳥の森に寄ることをサブの目的の第一候補にした。しかし、行くのは真夏の真っただ中、繁殖期も過ぎてバードウォッチングには適していない。野鳥の森を散策し始めて、姿や声にほとんど出逢わなければ、すぐ別の軽井沢観光を楽しむ内容に切り替えることにする。

〇また、特別演奏会が終わったあと、ホールから歩いて行けるところにある「カフェ ラフィーネ」で、その素敵な味と雰囲気を楽しむことに決めていた。

 

Ⅱ.軽井沢で行動・実施した内容の振り返りと感想

 

1. 「アウローラ管弦楽団 サマーコンサート2024 in 軽井沢」を鑑賞

演奏曲についても、演奏についても、新たな気付き、感動があり、音楽体験も深められて、わたしにとって期を画す演奏会となった。本記事では、冗長になり過ぎないように、記事の順列は未整理でそのポイントだけを記すそう。

(1)ホールの基本仕様・設計

       ホールは、大賀氏の考える音響的理想を実現するために、平行壁面の

       無い五角形プランを採用した中規模サイズのサラウンド型ホールである。

       660席+2階立ち見140席の客席がステージを囲む。

 

           同ホールのロゴも五角形である。

ホール内装には人と環境に優しい自然素材である長野県産落葉松の集成材を採用。年月を経るほどに音響的な味わいが増すことを期待した。

(2)ホールの内部の造りの概観

上の写真がそれであるが、大賀ホールの五角形の造形構造が、内部から見てもよく分かる。

 

(3) 席の位置のこと

〇今回の特別演奏会では、席は自分で選ぶことができた。ステージ端から5席分だけ離れた

席(指揮者のすぐ手前)だった。

〇これまで、演奏会の度ごとに~『下記演奏会を催す運びとなりました。無料招待チケットをご希望の方は、①代表者のお名前②ご希望枚数とともに返信頂ければ、招待チケットをご用意させて頂きます。』~の連絡をいただいていた。“希望”とレスポンスした場合、演奏会当日会場で無料招待のやりとりのメールを見せればチケットに引き換えてくれるので指定の座席に着席する。大体は、1階の後ろの方か2階以上の席だった。

(4)席の位置の影響もあって、各楽器・パートがどう鳴って、お互いの表情や態度がどう関連し合って音楽が流れていくのかが、わたしなりによく見分け/聴き分けられた。これはアウローラ管弦楽団の演奏会では初めての体験だった。このオケが、オケの特徴である情熱の高さを十分に発揮するため演奏者・パートの相互連携を重視しているのが体感できたのは非常によかった。また、演奏者自体が演奏のダイナミックと熱量の高さを自らも楽しんでいることもよく見てとれた。ときに笑顔さえ浮かべているのを見ると、こちらの楽しさも一層増した。

 

(3)このオケの音圧の大きさにしびれた

演奏1曲目の歌劇「ルスランとリュドミラ」序曲で、驚いたのは音圧の大きさ。このオケの音圧ってこんなにすごかったっけ、こんなにエキサイトさせる曲だったっけ、と思った。以前から音圧が大きいことは感じ、それは他のオケが容易に真似られない優位さと思っていた。今回一層強くそれを感じたのは、大賀ホールの音響が並みはずれてよいことも相まってのことだろうと思う。

 

(4)演奏2曲目 ヴァイオリン協奏曲第3番ロ短調(サン=サーンス) 

独奏:鈴木 舞(ヴァイオリン)

わたしはこの曲を聴くことがあまりないが、ヴァイオリン奏者の高い技術とオケの情熱的でダイナミックな曲の運びの相性がよかったのは特に印象的だった。

協奏曲演奏後、鈴木舞さんがソリスト・アンコールに応えてくれた。わたしは初めて聴く曲だったが、メロディもリズムもクラシックとしては型破りで、こっちの気持も体も楽しくはじけて躍動した。演奏後、客席はもちろん演奏席からも、どっと歓声・拍手が沸いた。後でわかったが曲名は「ファンク・ザ・ストリング」(ロシアのA.M.イグデスマン作曲)。クラシックとポピュラーの境界、それも後者寄りの面が強い曲らしい。こういう曲を選ぶ鈴木舞さんに一層関心が強まった。これからも楽しみだ。

 

(5)演奏最後の曲 交響曲第1番ハ短調(J.ブラームス)

わたしのコメントなどほとんど意味をなさない名演・熱演だったと思う。おおげさにいうと、聴き慣れたこの曲をアウローラ・オケが再創成すると、こういう新たな躍動感、胸をえぐる感動をもたらしてくれるのだなぁと、こちらも熱い気持でこの特別演奏会をしめくくることができました。感謝です。

 

2.「アウローラ交響楽団 夏の軽井沢特別演奏会」以外の行動・楽しみ

 

(1)「軽井沢野鳥の森」の散策は空振り

シーズンは不適とわかっていたが、ともかく野鳥の森を辿るために造られている道を歩きし始めた。はじめは渓流沿いで、だんだん樹林地に入っていく。しかし30分くらい歩いても姿や声にほとんど出逢わないので(聞こえるのはセミの声ばかり)すぐに戻って、別の軽井沢観光を楽しむ内容に切り替えた。

 

(2)まずは「星野温泉トンボの湯」へ

軽井沢で温泉に入るのはいいなと思っていたので、野鳥の森の入口から歩いてすぐのこの温泉へ。全ての浴槽は、源泉かけ流しで、内湯、露天風呂、池がひと続きに連なる。サウナもある。価格は、入浴料・税+タオルセットで1,900円。清潔で、ゆったりできてとても満足した。

「トンボの湯」は、大正 4 年に開湯した「星野温泉」の歴史の流れを汲 む日帰り温泉施設。北原白秋や与謝野晶子などの文人墨客も訪れた歴史ある温泉は、そ の軟らかな泉質から美肌の湯として知られ、今も多くの人々に親しまれている。

 

《星野温泉トンボの湯》  左 男湯 右 女湯

 

トンボの湯を出てから、渓流沿いに「ハルニレテラス」に行く。

 

(3)ハルニレテラス

“星野エリア”のほぼ中心に位置する。

自生していた100 本を超えるハルニレ(春楡)の間を縫うように、そして清流に寄り添うように連なる9棟/16店の 個性的建物をウッドデッキでつないだ「小さな街」。「軽井沢の日常」がコンセプトだそうだ。

ベーカリー(&食事もできるそのショップ)がよく目についた。
高齢で一人客のわたしは、さわやかな緑と、何かを奏でるようなせせらぎの音の中をただ無心に歩くだけ・・・それだけでも癒される気分だった。

 

ハルニレテラスを出て、さらに、暑いのも気にせず20分くらい歩き続けて中軽井沢駅に戻った。

 

中軽井沢から信濃鉄道で軽井沢に戻り、駅の売店/駅弁店で「峠の釜めし」を買った。

信越本線(各停)横川駅のホームで売っているのが、元祖“おぎのや”の「峠の釜めし 」

特別演奏会の開場を待つ間に食べた。私は高崎出身で、この釜めしは、中学生のころから信越本線利用の際よく食べたり、おみやげにしたりしたのでとてもなつかしい。

 


 

(4)演奏会が16時に終演したので、その後最後の楽しみにしていた「カフェ ラフィーネ」に行った。閉店は18時だが時間は十分あった。場所は“旧軽”の六本辻の近くにあり、軽井沢駅北口までは歩いて17~18分くらい。

このカフェの素晴らしいところは、佇まいとメニューの両面にある。

《佇まい》

静かな森の中の、旧軽とフランス文化が交錯する静かな環境に立地している。

 *入口の案内ボード(画像右側)には、

   カフェ ラフィーネCAFE Raffine と表示している。

 *レンガ造りの店内館(画像中央)はレトロでシックな外観

 

左奥に進めば、苔庭とオープンテラス席がある。

 

 

                どのテラス席からも、しっとりした苔庭が眺められる。

《注文するのは・・・・》

ほとんどの客が注文するのは、クリームたっぷりのバナナケーキ(税込950円)。クリームはたっぷりでも甘すぎず大人味。

飲み物は、ミルクたっぷりの「オレグラッセ」((税込1350円)がおすすめ(上の層がコーヒー、下の層はミルクのきれいな二層になっている)。

 

ここに来て、落ち着いた環境と素晴らしいものをこころゆくまで味わって、素敵な思い出がたくさんできた軽井沢での長い一日が帰路を残すだけとなった。

                       最後に・・・さらに望む言葉は出てこない

                       満足感で表情をくずしたわたしです・・

【ご参考ー大賀典雄氏の輝く経歴】

 

 画像は大賀典雄氏(1930-2011)の肖像

 

 

敗戦後たまたま聴いたプロの歌声に感動し、東京芸術大学声楽科に進学。在学中に東京通信工業(ソニー)のテープレコーダーの音質にクレームをつけたのがきっかけで同社嘱託となり、1959年正式に入社。1年目にして、第二製造部の部長に抜擢された。実業家として多忙になるまではバリトン歌手としても活躍していた。

広告部長とデザイン室長を兼務し、現在のソニーブランドの礎を築いた。その思想は、現在も「ソニーデザイン」として受け継がれている。