ここら辺で、震災直後の初期の活動の中で、感じたひとり言をひとつ。
大切な大切な限られた量の支援物資を小分けにしながら、沿岸部の避難所を回り続けた。
泥だらけの混乱の中で、女性が落ち着いていた。
男性は茫然自失の人も多く、市の職員はただテンパっていて、
日本語が通じないヤツもいた。
僕らの訪問に笑顔で対応して、丁寧な言葉を返してくれたのは、
ほとんどが女性だった。
極限状態の中での女性の強さに、驚くと同時に深い尊敬の念を憶えた。
命あることへの感謝。本能でストレートに大きな力へ繋がっているという実感。
それが女性の強さの源泉なのだろうか。
きっとオレなんか、楽器や車が流されちまっただけで、
何日も悲嘆にくれるんだろうなあ。
泥だらけの廊下をこども達がはしゃぎ回り、それを見守る女性達。
再生と復興の源は、そんな一瞬の風景の中にあった。