学級崩壊、モンスターペアレント。要は、子供も、親もダメになってしまった。それは、高度成長の時代に「モーレツ社員」として働いた戦後復興と高度成長の傷跡といってよい。

日本の戦後復興と高度成長はまさに、目をみはるものであった。親父は、家庭のために必死に働くことが男の美徳という風潮すらあった。子供の面倒なぞ見る余裕がなかった。いずれにしても、親父はほとんど家に居なかった。高度成長からバブルの時代には、夜の街へ繰り出し、週末はゴルフ三昧と、仕事、仕事は言い訳半分、真実半分であった。

子供の躾けを考えずに、とにかく、学習塾に行かせて、一流校に押し込む、そうすれば、世の中渡って行ける、との妄想の中で、子育てをしてきたのではないか。このような、家庭環境で育てられたのが、今の親の世代である。

他人を思い、人の痛みとは何か、なぞと考える余裕がなく、自分が生きるのに必死だったのかもしれない。他人を押しのけ、自己主張の大事さを学び、我が侭であることが、カッコイイ風潮さえあったのではないか。

今我々が直面している現実は、たまに家に居る週末には疲れてごろ寝のテレビ姿しか見せず、「勉強しろ!」としか言わない親父がもたらした家庭崩壊、学級崩壊ではないか。勿論、立派な親父もたくさんいらっしゃったと思う。しかし、多くのサラリーマン家庭や、地方からの出稼ぎ労働者の家庭の多くは、生きる鏡である親父が居なかったのである。