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おはようございます。
ダウン症児を産んで三年と少し。
いまさらですが、ダウン症協会が作成した、この本を読みました。
1999年に書かれた本です。
現在2015年。
15年のうちに、先輩方が声をあげ、たくさんがんばってくださったおかげで、私たちの今の生活があります。
たった15年。
たった15年なのに、当時と今とでは、ダウン症児、家族をとりまく環境が大分違うように思います。
要は、私たち、守られてる、と思いました。
それは、15年の間、コツコツとダウン症に関わる人たちが声をあげていってくれたから。
私たちも、細々でいいからコツコツと、大事な我が子のこと、伝えていかないとなぁ、と思いました。
この子たちの未来が明るくなるように。
ちゃんと、努力は実ってるって、実感しました。
以下、本の前書きです。
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ようこそ、この世界へ
お誕生、おめでとう。
はじめて見る世界はまぶしいでしょう?
今、お母さんのおなかの中から出てくるという大仕事をなしとげて、安心して眠っているのでしょうか?
あなたには、「ダウン症」という形容詞が与えられることになるでしょう。
あなたには、まだわからないだろうけど、世の中の人たちは「ダウン症」という言葉に「知的障害」とか「かわいそうな子」とか、「不幸な子」なんていう言葉を重ねたりします。
だから、もしかすると、あなたのお母さんは、今ごろ、声を殺して泣いているかもしれません。お父さんは、そんなお母さんにかける言葉もなく、立ちすくんでいるかもしれません。
もしもあなたがたった今しゃべることができたとしたら、こんなふうに言うかもしれません。「やめてくれよ。どうしてぼくが生まれると、みんなが泣くのさ」 その通り。私たちは、そんなあなたに心から「ようこそ」と言いたくて、この本を作りました。
この本の中には、あなたの仲間が100人出てきます。私たちは、かつてあなたと同じように、かわいい子どもを授かって、その子が「ダウン症」であると言われた父親や母親であり、あなたとともに育ったきょうだいたちです。
私たちは、あなたと同じ「ダウン症」の子どもとの出会いを通して、人は必ず誰かに支えられて生きているのだということを学びました。あなたと同じ「ダウン症」の子どもと暮らす毎日を通して、誰にでも誰かを救う力があるのだということを信じられるようになりました。
そして「ダウン症」の子どもなら生まれてこないほうがいい、と思っているたくさんの人たちに、私たちの暮らしが、どんなに「普通」の暮らしなのかを知ってほしいと強く感じるようになりました。
あなたのお母さんは今も泣いていますか? お父さんは、今も困り果てていますか?
私たちは、自信をもって言うことができます。あなたが「ダウン症」だと聞いて涙を流したり、言葉をなくしたりするのは、ただただ「ダウン症」のことを知らないからだけなのだ、と。
あなたの名前は何というのですか? 何も知らない人たちは、あなたのことを「知的障害児」と呼ぶのでしょうね。
ちょっと理解している人は、「ダウン症児」と呼ぶでしょう。
でも、それはどちらもちがいます。あなたはあなた。
あなたは自身の名前をもった、ただ一人のかけがえのない人。そのことを知っている人たちは、あなたのことを名前で呼びます。
この本の中に出てくる人たちは、そのことを知っています。これから何人もの人たちに勇気を授けてくれることになるあなたへ。私たちは、心から呼びかけます。
お誕生おめでとう。 ようこそ、この世界へ!
玉井邦夫
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あのときに時間を巻き戻して、我が子に「お誕生おめでとう!ようこそ!」と何の曇りもない笑顔で言ってあげたい。
でももうそれはできないから、これから産まれてくる子たちに、こころから「お誕生おめでとう。ようこそ!」と言おう。
私の周りにもそう言ってくれる人が増えるように、笑って子育てしよう。
また15年後、さらにこの子たちが、家族が、生きやすい世の中になっていますように。
必要な人に、とどけー!!
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