(前回の投稿の最後の部分を修正しました)
ここからは「計画倒れ」の検証について
見ていきたいと思います。
検証の時に計画の内容も振り返りますが
計画自体はとても完成度が高く素晴らしいものが出来上がったのに
実際に計画を実行しようとした時に、思う様に行動に
移せない時があります。
例えば、夏休みの宿題の進め方を夏休みの初日に
完璧に計画したのに、結局は夏休みの終わりに慌てて一気に
宿題をすることになったという感じです。
(計画の時にはあんなにルンルンで、色分けまでして
時間割を作ったのに!)
これは計画は完璧なのに、行動がついてこないという状況なのですが
そういった状況はなぜ起こるのでしょうか。
それは今の自分の生活習慣に無い事を、
いきなり実施しようとしても、気持ちがその変化に
ついてこないという事になってしまうからです。
#45に出てきた「心理学的恒常性」の働きや
#46にある「爬虫類脳」の影響による「現状を維持する」傾向、
#59にある「コンフォートゾーン」の外に出る時の「怖れ」
これらによって私たちの「脳」や「無意識」は
変化に対して大きな抵抗をもっており、
今ある日常の繰り返しに大きな変化を加えようとすると
それらが大きく立ちふさがってしまうのです。
それらの抵抗を最小限にする為に
#219にある「スモールステップ」はとても有効なのですが
もう一つ、変化に有効な手立てがあります。
それは「動機」という視点で計画を組み立てるのです。
どういう事かといいますと、現在、日常で行ってる行動は
それを繰り返して続ける理由があるから継続されているのです。
例えば1日くらいお風呂に入らなくっても、
仕事柄、汗をかたり身体が汚れなければ、あまり支障はありません。
ただ人と会う時に「不潔だと思われたくないなぁ」と考えると
自然と毎日お風呂に入る事になり、それが習慣になると
それをしないと落ち着かないとなっていくのです。
今ある習慣や継続している行動は、その根底に必ず
その人にとってのメリットに繋がり、
デメリットを回避する事に繋がっているという事です。
先に出てきた、夏休みの宿題にしても
毎日計画通りに宿題をしなくても、実際のところ何も困りません。
最悪、夏休みの終盤にまとめてやったとしても
一応は事なきを得て新学期を迎える事ができます。
そこに「脳」や「無意識」の大きな抵抗に打ち勝つだけの
「動機」がなければ、日常を変える事は難しいのです。
この「動機」の強弱が「計画倒れ」になってしまう
要因だと考えています。
前回の投稿で目標を達成できなかった原因を
5つの枠組みで検証しましたが、その枠組みの中に
原因が見当たらなく、
計画の内容が優れていても、目標が達成できなかった場合は
自分にとって、その計画の「動機」が強くなかったという
判断になります。
なので前回の投稿と同様に、計画の表(#187図を参照)の
評価の欄の右側に「動機:弱」と記入してください。
ここまでで#156の投稿にある
6,検証する
については以上となります。
次回からは
7,計画の見直しや後戻り防止を行う
の内容を見ていきたいと思います。