お昼ご飯を食べ終えて食器類を片付け、ふと理佐を見つめた。
ソファーに横たわって目を閉じていた。
疲れてるのかなぁなんて思い、起こさずそのまま寝室に行ってバッグから読みかけの本を取り出してうつ伏せでベッドに寝そべりしおりを挟んだページから読み始めた。
けど私も徐々に眠たくなってきていつの間にかページを開いたまま眠ってしまった。
あれ...眼鏡外された...?
暖かい温もり...
そう感じてうっすら目を開けると理佐が私を抱き締めて眠っていた。
動くと理佐を起こしてしまうと思い、じっとしていた。
寝顔がとっても綺麗だ。
睫毛も長くて美しい。
何の気なしに指を伸ばして頬にそっと触れてみた。
「ん...」
身動いだ理佐にハッとして手を引っ込める。
こんな人が私の恋人なんて。
私よりも遥かに良い人なんてたくさんいるはずなのに。
どうして。
「友梨奈...?」
「っ...」
うっすら目を開けた彼女は私を見据えて微笑んでいる。
「っ...り、理佐...あの、」
「ふふっ...可愛い...」
ぎゅっと抱き締められて鼓動が早くなる。
「友梨奈の心臓の音早い」
「だ、だってっ、理佐が...っ」
「...私が抱き締めてるから?」
「...ん...っ」
「友梨奈...」
愛おしむ様に理佐は私の頬を撫でてから顎に手を添え、口付けてきた。
数秒間重なる唇。
ぎゅっと目を閉じて口付けを感じる。
離れていった唇に閉じた目をゆっくり開けて見つめ、吐息を吐く。
「...友梨奈...」
「っ...」
「慣れてないとこも可愛い...」
「...慣れないよ...した事、ないし...」
目を伏せて呟く。
「んー、じゃあたくさんキスしてあげる」
「えっ、あ...」
動揺していると理佐は楽しげに笑う。
「困る?」
「っ...困らない、けど...」
「じゃあ良いじゃん」
「よ、よくない...っ」
「私はしたいな」
「っ!...したいの...?」
「うん、だって友梨奈の事好きだもん」
「っ...」
「...だめ?」
「...良いよ...」
「やったー、んー友梨奈ー」
ぎゅうぎゅうと抱き締められて苦しくて理佐の肩を軽く叩いた。
「理佐...苦しい...っ」
「あ、ごめん」
身体を離されると理佐は身体を少し起こして頬にキスをしてきた。
「んー、友梨奈のほっぺ柔らかいー」
すりすりされて私は恥ずかしくてじっとしていた。
「理佐っ...」
「んー?」
「は、恥ずかしい...っ」
「慣れて」
「っ...」
きっと顔はゆでだこ状態なんだろうなぁ。
熱が集まるのを感じる。
まだまだ私の試練は続くのであった。
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短くてすみません。
お読み下さりありがとうございました。