理佐side
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「友梨奈、おいで」
身体を離してソファーに座ると私の隣に座ってきた友梨奈。
そして抱き着いて首筋に擦り寄ってくる。
小刻みに震えるその身体をぎゅっと抱き締めて背中を摩った。
大丈夫だよと何度も呟いて安心させる。
しばらくそうしていると身体の震えはおさまり、首筋から離れた友梨奈は俯いたままだった。
「友梨奈...?」
「理佐...」
両頬を包み込んで顔を上げさせると友梨奈は泣いていた。
綺麗な雫を親指で拭い、優しく唇にキスをした。
角度を変えながら何度も唇を啄んで友梨奈の口から吐息が漏れる。
ゆっくり離すと額を擦らせた。
「大丈夫...私が側にいるでしょう?」
「...うん...理佐...離れないでね」
「離れないよ...安心して?」
「うん...」
もう一度抱き着いてくる友梨奈を再度私は抱き締めた。
「理佐...大好き...」
「ふふっ。私も」
髪を撫でて包み込むように抱き締める。
友梨奈はそれに安心したのか強張っていた肩の力が抜けてしな垂れかかってきた。
「甘えん坊だ」
「甘えちゃだめ?」
「良いよ。甘えん坊友梨奈ちゃんも好きだから」
「ねえ、ちゃん付けやめて」
「拗ねる友梨奈も可愛い」
「可愛くない」
「私にとっては可愛いの」
「分かんない」
「分かんなくてもいいの。私だけ分かってれば」
「えー...なんかずるい」
「そう?」
ようやく身体を離した友梨奈はどこか不服そうに口を曲げていた。
「理佐も甘えてよ」
「私も?分かった」
友梨奈の胸に顔を埋めて抱き着くとビクッと身体を跳ねさせる友梨奈にクスクス笑った。
「理佐っ、そこっ」
「んー?」
すりすりと擦り寄ると肩を掴んで離されてしまった。
友梨奈を悪戯っぽく見つめると白い肌が紅潮していた。
「甘えるってそういう事じゃない」
「えー?違うの?」
「...わざとだ」
「わざとじゃないよ。友梨奈の胸気持ちいいんだもん」
「っ!もうエロ理佐っ!」
「あー、言ったなー」
友梨奈をソファーに押し倒して跨ぐと脇をくすぐった。
「あはっ!ちょっ、!り、さ!」
「ごめんなさいは?」
「ごっ、ごめんっなさいっ!ひーっ」
「なら許す」
あっさり身を引いて友梨奈を起こすと隣に座った。
「もうっ...理佐の意地悪」
「友梨奈がいけないんでしょう?」
「だってホントの事だし...」
「んー?なあに友梨奈ちゃん」
「っ...なんでもないです」
「ふふっ。おいで友梨奈」
太腿をぽんぽん叩くと友梨奈は頭を乗せた。
「あ、理佐私月曜日家に帰るね」
「えー、帰っちゃうの?」
「だっていつまでも理佐の家にいられないし」
「んー分かった。でもいつでも泊まりに来てね」
「ん」
私の太腿に擦り寄って手を置く。
私は友梨奈の髪を撫でて優しく見守る。
しばらくそうしていたらうとうとし始める友梨奈に声をかけた。
「友梨奈...ベッド行く?」
「んー...もう少しこのままがいい...」
「分かった」
少ししていると友梨奈の寝息が聞こえてきて、私は軽々と抱き上げて寝室に行くと友梨奈をベッドに寝かせ、リビングの電気を消して寝室の扉を閉めて、友梨奈の隣に寝そべった。
すると擦り寄ってきた友梨奈を優しく腕枕をして身体に布団を手繰り寄せてかける。
私は髪に鼻先を埋めて目を閉じた。
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