友梨奈side
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私が目を覚ますと理佐はソファーにもたれ掛かって寝ていた。
私が動くと起きるに決まってる。
だからぎゅっと抱き締めて首筋に顔を埋めた。
ずっとこうしてたいな。
でもそういう訳にもいかず、理佐の上からゆっくり退いた。
案の定理佐は目を覚まして私を見つめる。

「...友梨奈...寝れた...?」
「うん」
「なら良かった」

理佐はうーんと伸びをしてボーッとしていた。
今は13時過ぎだった。

「理佐、お腹空いた」
「そうだねもうお昼の時間だもんね」
「うん」
「何食べたい?」
「なんでもいい」
「じゃあうどんにしようかな」

立ち上がってキッチンに向かう理佐をソファーから見つめる。

「理佐ー何か手伝う事ある?」
「良いよ、友梨奈ゆっくりしてて」
「はーい」

理佐の後ろ姿を見て待っていた。
手際良く動いてるな。理佐すごいなぁ。なんて思ってソファーから立ち上がって理佐の背中に抱きつく。

「んー?」
「なんにもない」
「甘えん坊」
「嫌い?」
「大好き」

ふふっと微笑んで理佐の肩に顎を乗せた。
真横を見つめると理佐の耳がある。
悪戯心がわいて耳朶をパクッと咥えた。

「っ!もうー友梨奈」
「ふふっ」

吸い付いて甘く噛み付くと理佐が肩を竦めた。

「んっ!もうっ、友梨奈!うどん作ってるのにっ」
「んふふっ」
「そんなに可愛く笑ってもだめだからね。あとでちゅー地獄ね」
「優しくして?」
「だめ。許さない」
「理佐ー」
「甘えてもだめー」

どうやら彼女に火をつけてしまったようだ。

「理佐ごめん」
「覚悟しておいてね」

理佐から離れてテーブルとソファーの間に座ると、うどんの入った器を理佐はテーブルに並べ、箸をはい、と渡してきたのでありがとう、とお礼を言い手を合わせて食べ始めた。
息を吹きかけながら白だしの汁を飲む。

「ん!」
「美味しい?」
「うんっ」
「良かった」

うどんを食べていると理佐が一本のうどんを咥えて私の方を見つめてきた。
ピンときた私は箸で支えられているうどんの端を咥えた。
ちゅるちゅると吸って食べているが理佐は一向にうどんを啜らない。
もぐもぐと食べていると理佐の唇と重なった。
私がうどんを飲み込むと理佐は私の髪で覆われた耳を出して私が理佐にしてた事と同じ様に愛撫された。
舌を穴にねじ込んでぴちゃぴちゃと音を立てて舐める。
私は肩を竦めて理佐を突き放した。
だけどそれでも理佐はおさまらず、私を床に押し倒して唇を奪った。
何度も角度を変えて噛み付く様な口付けをされ、私が薄く唇を開くと舌が入ってきて私の舌と絡ませる。
溜まる唾液をごくんと飲み込んで理佐の思うがままに翻弄された。
歯列を舌でなぞられて吐息混じりの声を吐く。
ゆっくりと顔を離した理佐は満足げに微笑んで起き上がった。
腕を引っ張って起こされた私は顔を真っ赤にして息を整えた。

「料理中に悪戯するから悪いんだよ」
「ごめん理佐」
「分かったならよし」

ふふっと理佐は笑ってうどんを食べた。
私も一緒になってまた食べ始めた。


食べ終わると器をシンクに置いて洗うと理佐も器を持ってきた。

「友梨奈ありがとう」
「良いよお礼なんて」
「んー可愛い〜」

今度は理佐が背後から抱き締めてくる。

「ふふっ。今度は理佐が甘えん坊?」
「うん」

理佐の分も洗って水切り場に置いていく。
洗い物が終わると理佐は離れてソファーに座った。
私も隣に座って理佐の肩に頭を乗せる。

「なにしよっか友梨奈」
「ね。どうしよう」
「また映画でも観る?」
「そうだね」

理佐は立ち上がり、冷蔵庫からジュースと紅茶を取ってソファーに戻ってきた。

「友梨奈はい」
「ありがとう〜」

フタを開けてサイダーを飲んだ。

それから理佐と映画を観始めた。










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