理佐side
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目を覚ますと友梨奈の顔があって思わずぎゅっと抱き締めた。
友梨奈はんー...と声を漏らす。
可愛いなぁ。
鼻先を友梨奈の艶々の黒髪に埋める。
甘い匂いが鼻腔をくすぐった。
ちょっと悪戯心が湧いて、友梨奈の隠れている耳を出して少し身体を起こすと耳朶を舐めた。
甘く噛んで吸い付くと耳に舌をねじ込む。

「んふっ、んー理佐...」

友梨奈は肩を竦めて起きてしまった。
もうちょっと舐めたかったなぁ。

「なにしてるの...」
「悪戯」
「んふふ、もう...」

擦り寄ってきてぎゅっと抱きついてきた。
私はベッドに寝そべると友梨奈と視線を合わせた。
頬を撫でて唇をなぞる。

「ん...?」
「友梨奈のほくろえっちだよね」
「なにそれ」

クスクス笑う友梨奈にキスをした。

「んっ...」

両頬を包んで何度も唇を触れ合わせる。
友梨奈が薄く口を開くとすかさず舌を入れて絡めとると甘噛みして吸い付く。

「ふ...っ」

目を開けて友梨奈を見つめると息苦しいのか苦悶の表情を浮かべていた。
ゆっくり絡みあった舌を離すと友梨奈は目を開けて息を整える。

「友梨奈、可愛い〜」
「可愛くない。理佐キス好きだね」
「可愛いからね、友梨奈が」
「だから私可愛くない」
「あーそんな事言うとまたちゅーするよ?」
「っ...」
「んふふっ。良い子」

髪を撫でてぎゅっと抱き締める。
愛おしくてたまらない。
すると友梨奈も私に抱きついてくる。
これもたまらない。

「理佐、好き」
「私も好き」

ゆったりとした時間が流れる。

「友梨奈の心の傷も身体の傷も全部愛してる」
「っ...理佐...私も...理佐と一緒だよ」
「友梨奈...」
「熱くて痛かったでしょ?」
「っ...うん...」
「...理佐、泣かないで」

勝手に流れた涙に友梨奈は指で拭う。
目を閉じて友梨奈の指を感じた。
指が離れると私は目を開けて鼻をすすった。

「私達、一緒だね」
「うん」
「私、転校してきて良かった」
「...?」
「大切な人と出会えたから」
「友梨奈...」
「こばにも会えて嬉しい。あと、声を出せた事も」
「それは友梨奈が頑張ったからだよ」
「ううん、理佐のおかげ」
「違う」
「そうなのっ」

友梨奈は私の頬を摘んだ。

「なにひゅんの」
「理佐が違うって言うから」
「らってほんほの」
「っ...んふふ、なに言ってるかわかんないね」

摘まれた頬から手が離され私は頬を摩った。

「友梨奈ー」
「んー?」
「一生守ってくから」
「...理佐...うん...っ」

お互い抱き締め合い、幸せなこの空間に二人して微笑んだ。









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短くてすみません。
お読み下さりありがとうございました。