友梨奈side
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理佐は学校に着くとバッグを持って戻ってきた。
その後一旦自宅に戻り、自分のバッグや制服を紙袋に詰めて戸締まりをして車に乗る。
そして理佐の家へと向かった。

理佐のマンションに着くと叔父さんに理佐がお礼を言って車から降りて私を待っていた。

「叔父さん、ありがとう」
「友梨奈無理するんじゃないよ?」
「ん」

二人で叔父さんを見送り、理佐は家の鍵を開けて中に入れてくれた。
鍵を締めると「友梨奈着替えようね」と言って理佐はブレザーをハンガーにかけ、濡れた私の部屋着とショーツを脱がした。
包帯で覆われていた私の身体を見て切ない表情を浮かべる。
そしてパジャマとショーツを着せてくれた。
理佐もぐっしょりと濡れた制服を脱いで私の服も持って行く。
寝室に戻ってきた理佐は裸で、ショーツを穿いてパジャマを着た。
タオルも持っていて私の髪をわしゃわしゃと拭いて理佐も拭いて台の上に置いた。
ベッドに座ると身体がヒリヒリして思わず顔を歪める。

「友梨奈、仰向けで寝て?」
「ん...」

言われた通りに仰向けで寝そべると理佐はベッドに座って私の髪を撫でる。

「電話してきてくれてありがとうね。頑張ったね」
「...迷惑じゃなかった?」
「何言ってるの。迷惑だったら付き合ってないよ」
「理佐...」
「仮に友達だったとしても放っておけないよ」
「理佐...好き」

私は目だけを布団から出して呟いた。

「友梨奈、ちゅーしたいなぁ」
「っ...」

ゆっくりと布団を下ろすと優しい笑顔を浮かべた理佐が唇にキスをしてきた。
軽く触れるだけのキス。
理佐の顔が離れていくと私は頬を真っ赤にした。

「友梨奈顔赤い〜」
「だって...っ」
「可愛いなぁ友梨奈は。...あ、そうだ」

理佐はバッグからお弁当を出してベッドに広げる。

「友梨奈も食べる?」
「ん」

卵焼きを差し出す理佐に口を開けて頬張った。

「美味しい...」
「良かった」

理佐はふふっと微笑んでご飯を食べて、落とさない様に手を添えてご飯を私の口に運ぶ。
二人でお弁当を分けて食べる。
理佐のお弁当美味しいな。なんて微笑んで食べていると理佐も私の顔を見てふんわり微笑んでくれた。
お弁当を食べ終わると理佐は片付けてキッチンに行った。
お水を持ってきた理佐は台の上に置き、化膿止めの薬を袋から出して一粒私の口に入れ、お水を飲もうと少し起き上がった私を止めて理佐がお水を口に含むとキスをして口移しで私はそのお水で薬を飲み込んだ。
飲みきれなかったお水が口端を伝う。
それを理佐がぺろりと舐めた。

「理佐...」
「んー?ほら、ちゃんと寝ないと」
「ばか...」
「あー友梨奈言うようになったね」
「嘘...ごめん」
「ふふっ。良いよ謝らなくて」

私も寝ようっと、と言って理佐はベッドに入ってきた。
私のやけどに気を使ったのか手を握ってきた。

「理佐、枕、」
「いいの。使って」

と、くしゃみをする理佐。

「大丈夫...?」
「うん大丈夫。少し寝よう」

私は頷いて、理佐の手を強く握って目を閉じた。








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