目覚まし時計が鳴り、私は目を閉じたまま手探りで時計を止めた。
友梨奈は私に擦り寄って胸に顔を埋める。
私は恥ずかしいが、ぎゅっと友梨奈を抱きしめてまた目を閉じた。
が、眠れない。
だって想い人が胸に顔を埋めて寝てるのよ。
眠れる訳ないじゃない。
羞恥のあまり頬が赤くなる。
友梨奈はやっぱり天然だ。なんて思いながらさらさらの髪を撫でた。
同じシャンプー使ったのに友梨奈からは甘い匂いがした。
鼻先を友梨奈の髪に埋める。
うん、やっぱり甘い香り。
すると友梨奈が身動いだので固まる。
更にぎゅっと抱きしめてきたので、身体を引き寄せた。
理佐...なんて寝言を言うもんだから可愛い。
頭に頬を擦り付けると「んぅ...」と声が漏れる。
友梨奈...と呼んでみると返事がない。
熟睡してる。
腕枕をゆっくり外し、体勢を友梨奈と同じ目線にしてみる。
私が動いてもびくともせず、寝入っている友梨奈の白い頬をぷにぷに触ってみた。
一瞬眉がピクッと動くが、動じない。
今度は頬を手のひらで撫でてみた。
それでも動じない。
私はゆっくりと顔中に口付ける。
そして唇にキスを何度もした。
「ん...ふ...っ?」
うっすら目を開けて私を見つめる。
ぼんやりとしたままの友梨奈にふふっと笑ってまたキスをする。
「んむ...」
「...起きた?」
「理佐...ん...っ」
体勢を入れ替えてベッドに友梨奈を仰向けにし、再び口付ける。
「理佐...キス、好き...?」
「好きな子とのキスは好き」
まだ眠たいのか微睡む友梨奈にクスクス笑う。
「私も...好き」
ふにゃっと微笑んだ友梨奈に私は弱い。
「なんでそんなに可愛いの...」
「可愛い...?」
友梨奈の首筋に顔を埋める。
「理佐...好き」
耳元で呟いた友梨奈に顔を上げて見つめると目を閉じていた。
どれだけ私の心を鷲掴みすればいいのだろう。
友梨奈は再び眠りに入った。
まるで眠り姫の様にすやすやと。
愛おしい私の眠り姫の横に寝そべると、待っていたかの様に私の服をぎゅっと握り、また胸に顔を埋める。
好きなのかな。この体勢が。
でも私の心臓の音はうるさく鳴り響く。
聞こえないかとドキドキしながらも私ももう一度寝ようと目を閉じた。
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理佐ちゃんドキドキ!
短くてすいません。