「なんか・・・やっとって感じやな」
ノンちゃんはあたしの胸を揉んだりしながら低い声で言った。
やっと。
そうだね、あたしは思わず笑った。やっとセックスできる!って事じゃなくて・・・何か違う。でも「やっと」って感じ。分かる気がしたから。
暗闇にベッドの横にある安っぽいライトがぼんやりとあたしたちを照らしてる。
消すつもりだったけど手が届かない。
ノンちゃんの手があたしの色々なトコロに軽く触れたり、長い事離れなかったり。
あたしはそれらに対して敏感に声をあげた。
気持ちいいより緊張の方が勝っていたけれど、それでも濡れていたあたしのそれにノンちゃんはやがてぴったりとおさまった。
動き出して自分でも驚くくらいの声が部屋に響く。
ノンちゃんがあたしの上で眉間に皺を寄せながら動く。
あたしも一緒に動いた。
だけど興奮や快感と別の部分でセックスに集中しきれない自分がいた。
ノンちゃんの目にあたしは今、どんな風に映っているだろう。
まったく信じられない、同じ会社の人と・・・
いろんな気持ちがあたしを襲う。
だけど信じてもいいかもしれない。
だって今、ノンちゃんが目の前にいるんだから。
あんなに逢いたかったこの人が今、目の前に。
あたしでこんなに気持ち良さそうにしている。
それが今、わかる真実だった。
終わっても、少し休んでノンちゃんはあたしに入ってくる。いろんな体位、身体ってこんなに柔らかく、ぐにゃぐにゃと動くんだと笑える。
前の彼氏とのセックスはこんなに動物みたいじゃなかったもん。
ノンちゃんはあたしを確かめるように色々な事をして、色々な事をさせた。
ノンちゃんの言う事なら喜んでしてあげた。
セックスが楽しかった。ずっとあたしの中にいて欲しかった。おかしいと思う?本気であたしはそう思ったの。たとえばテレビを観ながら、たとえばタバコを吸いながら、たとえば雑誌を読みながら。
どの時もずっとくっついていたかった。抜かないで。そう思ったんだよ。
セックスは魔法みたいだね。ノンちゃんが初めてなわけでもないのに、特別な意味を感じる。
ノンちゃんがトイレに行くと言うのであたしもついてゆく。
「見るなや」
ノンちゃんは照れたけれどあたしはノンちゃんがおしっこしてる姿をじっと見ていた。不思議な感じだったな。
チョロチョロと音を立てて、やがて音がなくなるとノンちゃんはあたしの方を向いて
「舐めろ」
と一言放った。
あたしは嫌がらず受け入れ、ノンちゃんのを大きくする為に一生懸命、奥まで舐めた。ちょっとだけ変な味がしたけど気にしない。
それからノンちゃんは、またあたしに入ってきた。汚いとか、そういうの全部ひっくるめて、どうでもよかった。
夜が長いよ。
朝なんて来なくていいとさえ思った。
ノンちゃんの固いのがあたしの中で突き動く衝動だけをあたしは感じていたかったの。
「あたしも動物だ」
終わって少し横になった時、呟いた。
ノンちゃんは「え?」と不思議そうに言ったけどあたしは聞こえないフリをしたよ。
そしてノンちゃんの小さくなったそれを、また丁寧に舐めて固くしてあげたの。
あたし達は動物。言葉を交わし、愛をセックスを通して感じた。
この人とだけ、一生こんなセックスをするんだって、嬉しくて涙が出るような気がした。