突発性難聴の経過(12/6) | 突発性難聴のブログ

突発性難聴の経過(12/6)

(入院8日目・最後の点滴)

朝5時に目覚めるも、久しぶりによく眠れた充足感に満ちていた。いびきじいちゃんも退院し、久しぶりに安眠できた。退院日が決まり、家に帰れる日が確かになったこともよく眠れた原因の一つだろうか。

症状的には、左耳の鼓膜が腫れたような、一度入った水が抜けきれないような残滓感がある。加えて、鼓膜がツンツ引っ張られるような、かすかな痛みも 感じる。ただ、それは発症時や先週の耳鳴りや閉塞感と比べれば、取るに足らないが、またあの恐怖の雑音の世界に引き込まれてしまうのではないかといった不安感が襲ってくるのが怖い。


今日は、サクシゾンを100mgに減量して(本来は200mgで、明日から100mgの予定だった)の最後の点滴。

朝一ではじめましょう、と昨夜、準.夜の看護師と打ち合わせをしたのだけれど、点滴を持ってきたのは7時過ぎだった。まぁ、今日の予定は午前中にインフルエンザの予防接種だけなので、それほどあせることはない。9時か9時半に点滴を終わればいい。看護師にもそんな読みがあったのだろう。


点滴を始める際、ちゃんと100mgに減量されているか、ラベルを確かめる。まさか、変更指示が出されていないとか、そんなことはないだろうけれど、やはり確認できることは確認したほうが良い。ラベルには、ちゃんと100mgと印字されていて、ほっとする。


10時少し過ぎ、外来へ行き、インフルエンザの予防接種を受ける。


(一時帰宅)

午後、外出許可を取り、一時帰宅。明日の退院に備えて荷物を少し家に運ぶ。途中、思い立って床屋に寄り散髪。髪が短くなった分、心も少し軽くなる。左耳の違和感も、切り落とされた髪とともに消えてくれればよいのだが・・・。

家に着くと、子供が久しぶりに昼寝していた。午後の日差しが入ってきて、家の中が暖かい。ぽかぽか陽気で、寝入ったのだろう。メールチェックなどして、のんびり過ごす。暖かで、しあわせな気分。人生がこんなに平穏ならば、こんな病気にはならないだろうに、と思う。

4時過ぎに起きた娘と少し遊び、夕方、病院に戻る。


(新人登場)

病室に戻ってみると、じいちゃんがいたベッドに新しい人が入っていた。30才台真ん中あたりだろうか。(他の病室もけっこう空いている感じだったので)、もう一晩くらい、空いているだろうと思っていたので、予想が外れた意外感があった。きっと、若いからいびきは大丈夫だろう、と考える。いずれにしても一晩なのだから、まぁ、隣がどんな人だろうが大勢に影響はない。
看護師がやってきて、点滴の準備を始める。話を聞いていると、どうも同じ病気らしい。耳鳴りと閉塞感。明日から高圧酸素をはじめるようだ。
看護師が順番にやってきてぼくに言う。
「・・・耳鳴りも閉塞感も治って明日退院ですね」
「ええ、本当に入院当初と比べたらすっかりよくなりました・・・」
彼に聞こえるように話していることは明白なので、ぼくも与えられた役割どおり、希望を持てる答えを返した。
ただ、彼は、症状が軽いのが、それほど心配している様子もなく、ずっとテレビのお笑い系を見てイヤホン越しに笑っていた。夜、消灯時間を過ぎても、テレビを見続けているらしく「ウッヒヒ」と笑い声が漏れていた。

夜、10時過ぎ。隣から、いきなり超度級の轟音が聞こえる。じいちゃんのいびきと比べて数倍大きいというか、ちょっと異様過ぎる大きさだ。原子爆弾クラス。吸うときの鼻にかかるいびきが「ゴッゴッゴッゴッゴォー」と響く。とてもじゃないけど眠れない。しかし、安眠が大切な病院で、なんでこんなに悩まなければならないのか、致し方ないこととはいえ、暗澹たる気持ちになる。
10:30、11:00・・・、いびきは一向にやまない。帰りたい。明日の朝、8:30に来ますので今から外泊させてください、と今晩こそは本気で言いたくなってくる。部屋の入り口付近をうろうろする。
11:30頃、眠るしかないだろうと覚悟を決め、マイスリー半錠服用。
0時近く、看護師が病室のドアを閉めたのをきっかけに、いびきが急速に静まる。
途中、何度か再開したいぴきに起こされるが一応眠ることができた。

[今日の診療]
点滴/7:00-9:20
インフルエンザ/10:00-10:30

外出(帰宅)/13:00-17:00