ゾイドジェネシス 第41話「政変」感想
ソウタよ。俺は今日初めて、裕木奈江を憎悪していた女どもの気持ちが分かった。
今回のあらすじ――
ディガルド武王・ララダ三世が崩御した。それに伴いジーンが即位し、武帝ジーン一世を僭称する。
この混乱に乗じて討伐軍はトラフ周辺の町や村を次々と解放していく。しかし連戦に次ぐ連戦で、エースであるルージには過労の影が差していた。
物語も終盤、大きな動きが出てきた。ララダ三世が崩御し、ソラへの叛意があるジーンが即位した。恐らくララダ三世の病はジーンが仕組んだもので、砒素中毒か何かなのだろう。ララダ三世との会話から察するに、ジーンは実子ではないらしく、その出自にも秘密があるようだ。大いに興味をそそられる。
さて、殺陣の方だが、終盤になって急にパフォーマンスを向上させてきたCG班が今回も頑張りを見せている。雨中の戦闘である。実はゾイドの大きさを考えると雨粒の大きさや密度はスケール感がないのだが、ここは分かりやすい演出のためのデフォルメだとプラスの評価をしたい。
そして激しい戦闘が終わると雲間から陽光が注ぎ、立ちこめる暗雲、即ちディガルドからの解放の暗喩になっている。が、しかし待って欲しい! この演出は今回打ち出すべきものではなかったように思うのだ。
というのも、今回は討伐軍の旗手としての責任を感じるあまり、ルージが無茶な連戦で疲労を蓄積してしまう姿が描かれているからだ。しかも、弟子の無茶を心配して病床のセイジュウロウが現場に戻っているのである。不安要素が二つも出てきて、むしろ討伐軍の行く手に暗雲が立ちこめている格好である。ここに雲が晴れる演出はふさわしくない。トラフ解放の時にこそ使うべき演出だったのではないか(しかも雨中の戦闘なら、沼地の干上がりにもタイムリミットができて緊迫感を演出できる)。
なかなか思い通りに製作を進められない事情があるのも承知の上だが、印象的なシーンであるだけに、シリーズ中の位置づけとしてはちぐはぐな感じを受けてしまう。もったいない。