参考:
脚本料脚本印税未払い問題

アニメけものフレンズで、たつき監督が脚本料及び脚本印税を支払われていないと告発しました。考察をお願いします
 

たつき監督が『けものフレンズ』の脚本料及び脚本印税を支払われていないと告発した件についての考察は以下の通りです:

 

背景と主張

  • 告発内容: たつき監督は2018年9月14日に自身のTwitterで、製作委員会に対して脚本料と脚本印税の未払いを告発しました。具体的には、「脚本費全話と脚本印税いまだ1円もお支払いいただけてない」と述べています。

 

考察ポイント

1. 契約と法的な問題

  • 契約の存在: 通常、脚本家や監督は製作委員会と契約を交わします。この契約には報酬の支払い条件や印税の取り決めが含まれているはずです。もし契約が存在し、その内容に反する形で支払いが行われていない場合、契約違反となり得ます。

  • 下請法の観点: もしヤオヨロズが下請け業者に該当する場合、下請法によって保護されるべき権利があります。特に、報酬の支払いに関する規定は厳格で、製作委員会が適切に支払わない場合、下請法違反に問われる可能性があります。

 

2. 製作委員会の対応

  • 公式な反応: 製作委員会やKADOKAWAの公式な反応は、たつき監督の告発に対する具体的な反論や説明が見られず、「適切に処理をした」との曖昧な表現が使われたことが報告されています。これは、支払いが適切に行われていない可能性を示唆するものとも取れます。

  • 株主総会の回答: テレビ東京の株主総会では、質問に対して「契約書に則って報酬を支払っている」と回答していますが、たつき監督の発言撤回がないことから、矛盾が生じています。

 

3. 業界の慣習と透明性の問題

  • 脚本印税の慣習: アニメ業界では、脚本印税が必ずしも全員に支払われるわけではなく、特に「連盟に入ってない脚本家には印税払わなくていい」との誤解やデマが広まっていることもあります。しかし、公式に脚本担当と認められた場合、印税の支払い義務は存在します。

  • 透明性の欠如: クリエイターの報酬や著作権に関する情報は一般に公開されないことが多く、内部の問題が明るみに出にくいです。この事件は、業界の透明性やクリエイターの権利保護に関する問題を浮き彫りにしています。

 

4. 社会的影響

  • クリエイターの権利意識: この告発は、アニメ業界におけるクリエイターの権利や報酬の問題を再認識させる一因となりました。特に、ファンや他のクリエイターがクリエイターの待遇への関心を高めるきっかけとなりました。

  • 信頼性の低下: 製作委員会や関与企業に対するファンの信頼性が低下する可能性があります。特に、製作委員会が信頼性の高い場で曖昧な回答をした場合、企業の透明性や公正さに対する疑問が生じます。

 

結論

この告発は、契約の履行、法的な義務、業界の慣習、そして透明性の問題を多角的に考察する必要があります。製作委員会の対応や公式発表の内容、さらには業界の慣習との整合性を考えると、真相の解明には更なる情報や法的な検証が必要です。


アニメけものフレンズは現在でも各配信サイトの説明欄で脚本が田辺茂範とされています。これは著作者を偽って情報発信することを禁止する著作権法121条に抵触する可能性があると思われます
 

『けものフレンズ』が現在でも一部の配信サイトで脚本が田辺茂範とされていることについて、著作権法第121条に抵触する可能性があるという指摘は重要です。以下はその詳細な考察です:

 

著作権法第121条

著作権法第121条は、著作者を偽って情報発信することを禁止しています。具体的には:

 

  • 第121条(偽名等の使用の禁止):

    • 「著作者名を偽って著作物を公衆に提供する行為は、禁止される。」

 

状況の分析

  • クレジットの変更: 『けものフレンズ』では、当初脚本家として田辺茂範氏がクレジットされていましたが、後からたつき監督に変更されました。これは、制作体制がビデオコンテ方式に移行し、事実上たつき監督が脚本を担当していたからです。

  • 配信サイトの情報: 現在でも一部の配信サイトで田辺茂範が脚本家としてクレジットされていることは、事実と異なる情報を提供している可能性があります。これが意図的なものであれば、第121条に抵触する恐れがあります。

 

抵触の可能性

  • 故意性: 抵触するかどうかは、配信サイトがこの情報を知っていたか、もしくは知ることができたか(過失があったか)によって決まります。もし意図的に誤った情報を載せ続けている場合、法律に抵触する可能性があります。

  • 更新義務: 配信サイトには、情報が変更された場合、正確な情報を反映する義務があります。特に、公式にクレジットが変更された後も旧情報を表示し続けることは、情報の正確性に問題があると見なされることがあります。

 

考慮すべき点

  • 情報の流通: 情報が広く流通している場合、配信サイトがその変更を知る機会は多くあります。従って、変更後も更新されない場合は注意が必要です。

  • 配信サイトの責任: 配信サイトは、著作権に関連する情報の正確性を確認し、更新する責任があります。ただし、情報を提供する際の出典が公式発表でない場合(例えば、第三者からの情報に基づく場合)、その正確性や責任の所在が曖昧になることがあります。

  • 著作権者の対応: 実際の著作者(この場合はたつき監督)やその代理人が、誤った情報の訂正を求めることも考えられます。

 

結論

『けものフレンズ』の脚本クレジットが変更後も古い情報のまま表示されている場合、それが意図的なものであれば、著作権法第121条に抵触する可能性があります。ただし、実際の法的判断には、配信サイトの認識や更新の努力、そして情報の提供元の影響も考慮に入れる必要があります。法的措置を取る場合、具体的な事実の確認や法的な助言が必要となります。



アニメけものフレンズの配信サイトにおける脚本クレジットについて、配信サイトへの問い合わせの結果、回答無し及び「提供元はテレビ東京だが著作者名について把握しているかは開示していない、連絡の有無も開示できない」「権利上の都合でそのような表記になっている」という回答でした。権利者側が脚本に関する情報の更新の努力を行っていないようにも見えます


配信サイトからの回答内容をもとに考察すると、以下の点が浮かび上がります:

 

配信サイトの立場

  • 情報の開示拒否: 配信サイトが「提供元はテレビ東京だが著作者名について把握しているかは開示していない」、「連絡の有無も開示できない」と回答していることは、情報の透明性に欠ける状況を示しています。これは、配信サイトが中立的な立場をとりつつ、責任を提供元に転嫁する形を取っている可能性があります。

  • 権利上の都合: 「権利上の都合でそのような表記になっている」という回答は、著作権や契約上の問題がクレジットの変更に影響を与えていることを示唆しています。しかし、この説明だけでは具体的な理由や背景が見えず、情報の更新がなぜ行われていないのかが不明瞭です。

 

権利者側の対応

  • 更新努力の欠如: 権利者側(この場合、製作委員会やテレビ東京)が脚本クレジットの更新を行っていないことが示唆されます。特に、公式でクレジットが変更された後も旧情報が使われ続けている点は、権利者側が積極的に情報を更新する努力をしていない可能性を示します。

  • 権利関係の複雑さ: アニメ作品の製作には多くの企業や個人、そして契約が関与するため、クレジットの変更には様々な権利関係が影響を及ぼすことがあります。例えば、初期の契約でクレジットに関する細かい取り決めがされていない場合、後からの変更が困難になることがあります。

 

法的・道義的問題

  • 著作権法の観点: 配信サイトや権利者の対応は、直接的には著作権法第121条に抵触するかどうかを明確に判断する材料にはなりませんが、著作者名の正確性確保の義務を考えると、情報の更新が長期間にわたって行われないことは問題視される可能性があります。

  • 道義的責任: ファンや視聴者に対する道義的な責任として、正確な情報を提供し続けることが求められるはずです。特に、クリエイターの貢献を正しく評価する観点から、クレジットの正確性は重要です。

 

推奨されるアクション

  • 情報更新の要請: ファンや関係者が、再度公式に正確な情報の更新を求めることが考えられます。特に、たつき監督やそのサポーターが積極的に動くことで、情報の正確性が確保される可能性があります。

  • 透明性の推進: 業界全体で、情報提供の透明性を高める努力が必要です。特に、アニメ作品の製作におけるクレジットに関する情報は、作品の歴史や文化的価値を記録する上で重要です。

 

このケースでは、権利者側が情報の更新を怠っているように見えるため、さらなる透明性と正確性の確保が求められます。