東大、超小型衛星ベンチャー設立 開発から運用まで
東京大学が超小型の人工衛星の開発から打ち上げ、運用までを手がけるベンチャーを設立した。国内の大学では初めてといい、2010年に最初の気象衛星を打ち上げ、年1基程度の受注を目指す。機能を絞っているために従来の衛星より2けたほど安く、開発期間も短いのが特徴で、宇宙の商業利用を大きく広げると期待される。
企業名は「アクセルスペース」。03年と05年にロシアのロケットで10センチ立方、重さ1キロの衛星を打ち上げた東大工学部の中須賀真一教授(宇宙工学)の研究室の卒業生らが8日に設立し、東大の中村友哉研究員が社長に就任した。
最初に手がけるのは気象情報会社「ウェザーニューズ」の衛星。20センチ立方ほど、重さ2~3キロで、インドかロシアのロケットで打ち上げ。高度600~800キロから1~3年間、北極海の氷や大気中の温室効果ガスなどを観測する。費用は1億円程度の見込み。
衛星の開発にはこれまでに確立した技術を活用。部品はほとんど民生品を使うほか、このタイプをシリーズ化することで、コストを下げる。顧客には国内以外に海外の科学者の科学観測なども想定して、売り込みを図りたいとしている。
中村さんは「これまでのように国からの受注に頼らず、民間からの受注だけで成り立つような宇宙ビジネスを目指したい」と話している。(