甲本は謎や不思議なこと変わったことに人一倍興味を持つ。さっとテーブルの上のハガキを手に取り自分だけが見えるように抱え込んで裏面を見た。上野が二人いる。白木が手ごとハガキを掴んで江口との間で裏面を見た。たしかに上野が二人いる。これが光学なのか。江口はそう適当にいい冷静を装っていたが、どこか思い当たる節があるらしく目線をどこか一点にうつし考えにふけった。白木は別の確信を得ていた。ところが、甲本が抱く謎は深まるばかりでなにもはっきりとしないでいる。それのどこが生きてる証拠なの?第一いつの写真だかわからないじゃないか。思ったまま甲本は言ったが、明らかにいつのものだかわかる証拠を写真に見いだしていた。なぜ、二人の後ろに片岡の子供がいるんだ?上野が死んでから生まれた子なんだぞ。しかも奥の鏡に移ってるのは江口じゃん。どういうことだか説明してほしいもんだ。甲本は江口にそういい迫ったが、江口は未だ彼個人の世界に深く入り込んでいた。ただ、一言。俺も騙されていた。そう言って。