12月6日、午前6時50分、
いつもの時間に、アラームに起こされる、
寝ぼけ眼のまま、
カーテンを開けると、パラつく雨、
一瞬でテンションが下がる、、、
憂鬱な気持ちと共に、家を出て、
いつもの時間、
いつもの車輛に乗り込む、
かろうじて、座席を確保するも、
通勤ラッシュと、雨が重なると、
普段にも増して、車内は、通勤する人達でごった返している、
人々の熱気に、雨が加勢して、
息をするのも嫌になる程の、
湿気が立ち込める、
上り線、目的地に近づくに連れて、
車内は、おしくら饅頭状態、
無論、私の周りにも、例外はなく、
人、人、人、、、
今更、言うまでもないが、
今日は傘を持っている、
折り畳み式であれば、鞄にしまえこそすれ、
あいにく、今日は、折り畳めない方の傘、
座ったまま、膝の前に、傘を立てた状態でいる、
ふと、見上げると、
目の前に、1人のサラリーマンが立っていた、
年齢は、50代後半と言ったところだろうか、
この会社を信じて、苦節35年、
バブル時代の酸いも、甘いもを、経験し、
振り返れば、家庭をもかえりみず、
仕事一筋に、人生を捧げてきた、
今となっては、女房にも、愛想を尽かされ、
家に帰っても、寄ってくるのは、
散歩か、餌を催促する、ペットの犬だけ、、
子供達は、独立し、
サラリーマン人生も、あと数年を残すのみとなった、
定年後は、これまでの蓄えと、そこそこの、
退職金と年金で、贅沢までとはいかないまでも、
今まで、苦労をかけてきた、女房と、
ゆっくり過ごすのも、悪くない、、、
そんな、想像を掻き立てさせる、絵に描いたような、サラリーマンが、
目の前に立っている、
時間が経過する毎に、なくなっていく、
車内の、隙間、、
座っている私も、身動きが取れない、、、
サラリーマンのおっさんも、おしくら饅頭状態、
人の波に逆えず、グイグイ、私の方に、
押されてくる、、、
しかし、
私と、おっさんの間には、私の傘、、、
おっさん→傘←私、の構造、
そして、
ちょうど、傘の「柄」の部分が、
おっさんの、股間の高さ、
おっさんの股間→柄←私、の構造、
周りの人の、圧により、
おっさんの股間に、柄が、食い込む、
食い込む、食い込む、
傘を、退けようにも、
混み過ぎて、動かせない、
退くことも、押すことも、出来ず、
目的地に着くまで、どうすることも、
出来ない、
食い込む傘の柄に、
心なしか、おっさんの表情が、
気持ち良さそうにも、見える、、、
、
、
、
、
、
ようやく、目的地に到着、
雪崩のように、下車する人々、
その様は、押し寄せた波が、退くかのようにも、見える、
目の前にいた、おっさんも、
何事も無かったかのように、
澄ました顔で、電車を後にする、
一通りの人が、下車した後に、
私も、電車を降りる、
そして、その瞬間、
私は、異変に気付く、
曲がっている、
傘が、曲がっている、、、
おっさんの股間の、重圧により、
傘が曲がっているのだ、
どんだけ、股間に押されていたんだ、、、
私は、こころの中で、
こう、叫んだ、
「え(柄)ーーーーー!」
終わり、、、
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