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主人公、妻木捨郎はまだ二十代の青年。彼は児童雑誌の編集長をやっていたが、何となくサラリーマンを続けるのが嫌になり、社長に辞表を出す。会社にいる女性と交際をしているが、その女性は社長とも関係があるのを薄々知っている。

妻木は会社を辞め、ぶらぶらしていたが、同郷の友人の叔父が落選中の国会議員であり、妻木のことを評価してくれることを知り、秘書になる。交際していた女性は妻木と結婚したい風だが、妻木にそんな気はない。その内に妊娠させてしまう。

衆議院議員選挙が近づき、雇い主と選挙区の岡山に入り、選挙活動に没頭する。有力支援者の一人娘が妻木にほれてしまい、妻木もその気になるが、東京にいる女性は悩み、堕胎してしまう。

選挙は見事勝利に終わり、妻木は養子にも入らず、秘書も続けることにし、一人娘をもらう道を選ぶ。ズルきこと神の如しというわけだ。流されているようで、流されていない。自分を貫く妻木の生き方を、作者は恐らくプロットをあまり考えることなく、新聞小説として書き綴ったに違いない。