これもまたまた上司が読んでみる?と言って貸してくれた本。「エキスペリエンツ」に続き、団塊の世代の生き方を中心として、日本経済について綴った評論。エキスペリエンツが面白かっただけに、期待して読み進めていったが・・・。

期待は見事に裏切られた。エキスペリエンツは小説でこれは評論。一体、誰を対象に書いたのだろうか。一般国民がこれを読んでどうしろと言うのか。そこがわからなかった。本の中で官僚をさんざんこき下ろしておいて、やはり官僚に読んでもらいたいのか。それとも経団連のお偉方か、またまた大学の先生方だろうか。

団塊の世代に自信を持って、もっとこう生きてみてくれというならば、こういった評論の形をとっても彼らの心には響かないだろう。筆者が過去に主張した「歩いて暮らせるまちづくり」は少しずつではあるが、世の中に浸透している。まちづくりに関することは具体的だから、読者にわかりやすいのだ。経済を語るならば、もう少し分かりやすくする方法があるだろう。

その点、小林吉弥氏の田中角栄論は面白く読めた。話に具体性があるからだろう。人に伝えるにはやさしく具体性に富んでいなければならないのだろう。面白く読め、なお参考になる本にしてほしいものだ。