外来クリニックの経験が中心の理学療法士は大なり小なり運動指導というものを行います。病棟勤務の人(特に急性期)はあまりないかもしれませんが。


理学療法士法「第一章、第二条」から抜粋

「理学療法」とは、身体に障害のある者に対し、主としてその基本的動作能力の回復を図るため、治療体操その他の運動を行なわせ、及び電気刺激、マツサージ、温熱その他の物理的手段を加えることをいう




理学療法士はマッサージする人と思っている人が多いですが、本来は動作能力の回復が理学療法士の目的です。ただ、現状私が知る限りマッサージが目的化している理学療法士は沢山いるためマッサージする仕事と間違えられても仕方ないかもしれません。




いずれにせよ動作能力の回復が目的で、その目的を達成する為にマッサージや筋トレ、運動指導、物理療法などあらゆる手段が存在するということです。〜療法、〜法など数えきれない方法論は存在しますが、動作能力が改善できていなければなんの意味もありません。


因みに基本動作能力とは寝返り、起き上がり、座位、立ち上がりなどからなる起居動作と、車椅子や便器への移乗動作、歩行や車椅子駆動などの移動動作のことを指します

上記のようにな動作ができない人はこれらの改善となり。その上でスポーツをやってる人では競技動作、そうでない人では日常動作など人によって異なります。



これは自分の感覚ですが動作の改善、つまり動き。これを改善するためには、理学療法士自体が動きに詳しいことはもちろん、自分の身体で表現できることは大切ではないかと考えます。

動きの改善を図るために必要なストレッチや動作の見本が見せられないのは説得力に欠けます。身体で表現できない人は自分の言葉(説明)が出ません。言葉に力がなければ患者は指導した運動をやってくれません。これは、患者が怠けているではなく指導した側の問題であり、指導したことをやってもらえなければ動きの改善もないとするとお互いの時間が無駄です。




解剖、生理、運動学、疾患の知識様々な知識を理解した上で動きの改善を行う。その為に、理学療法士自身が身体操作が高度なレベルで行える。これは、とても大変で難しいことですが、必要なことと個人的には考えています。苦労した動作ほど試行錯誤しその過程で沢山の事に気づき、学ぶこともできます。できない人の気持ちに共感することもできます。




まだまだ私も知識も身体操作もまだ道半ば。鍛錬に終わりはありませんね。