とある企業のセミナーが大変まとまっていたので備忘録まで。
確かに、
・今から行くのはもう遅いしメリットもなし
・管理は大変、数字は合わない
・政府系企業とぶつかる商売は何をやっても無理。「合法的」に処理されてしまうという点は昔、ボードに出ていた時にとても感じたような記憶が…。
しかも、ともかく、ボードミーティングは長いし・・・。
<マクロ環境>
・国策による外資系企業の合法的な排斥の動き
⇒オーストラリアの資源メジャーが中国国営企業から受け取った情報について、スパイ容疑で検挙、駐在の実刑及び法人の財産没収処分
・日本の大手素材メーカーが地元政府と合意の上、進出したが住民反対運動が勃発、数千億円の投資がパアに…。⇒地方政府の統治能力の低下が目立ち、「政府をおさえておくことが重要」の時代は終わった。住民のいわれなき要求まで丸のみせざえるをえない状況⇒進出する前に、地方政府でなく、地方住民のカルチャーの調査が不可欠に。
・賃金高止まり&労働争議の頻発により、以前のような「美味しい国」ではなくなっている。
・ITシステムを導入するに当たっての制限が多い⇒中国政府の許可が必要
※逆にいえば許可が下りればよいので中国国産の用友、金蝶のようなシステムでなくともよい。
・使用ソフトは中国語言語表示でなければならない
・勘定科目一覧は中国会計規則に準じ、中国語で表示
・システムから出力されるFSは中国政府の定めたフォーマットである必要がある。
・使用する会計システムは地方の財政局に登録し、レビューされなければならない。
・会計基準については、以下の基準に集約されている。
・会計年度は1月1日から12月31日までとする。
・会計処理は人民元を記帳本位通貨とする。
・会計記録には中国語を使用しなければならない。但し外国企業は一種類に限り外国語を併記することができる。
・情報漏洩について寛容
⇒「営業秘密の内容の特定、保護要件、立証責任は権利者である原告(企業)にある」(2010年3月中国高等法院)
・汚職については、実はそれほどではない(75/182)が、報道自由度については(174/179)
・従業員の権利意識の高まり&給与情報等を見せ合う文化により、処遇についての不満・暴動がおこりやすい。
<中国進出企業が抱えるトラブル>
・「現地通」の現地邦人の採用⇒任せっぱなしで「王国」化
・「言語」ができない幹部職員を派遣⇒中国人マネージャーによる私物化
・監査の質が非常に低い(税務会計レベル)⇒監査済企業でも日本の上場企業は連結できない…。
・従業員のコンプラ意識は非常に微弱⇒情報販売が蔓延 ※百度図書館
・従業員の愛社精神は非常に薄い ⇒転職の蔓延、情報流出、人材が育たない。
※有期雇用、強いキャリア意識、優秀な人材は欧米系外資との間で奪い合い
<トラブルの解決方>
・初期進出時点からモノはどうあれ、ERP(統合会計)システムを導入して、
管理会計を本社と合わせる。
※中国独特の書類である発票システム(金券システム)と会計伝票を合わせること。
・言語ができない幹部職員は少なくとも通訳無しでは送らない。
・現地邦人の「中国通」に任せるのではなく、監視体制を構築する。
・不正を行わせない体制作り
⇒不正が頻発する一般支払(預金使いこみ、偽造発票、小金庫(シャオジングー))の取り締まり
・給与支払手続きでの架空計上を防ぐため、給与支払いを別会社にやらせる&人数と給与を常にチェックする。
⇒購買担当プロセスを発注、検収、支払に分ける。発注者を支払に関与させない仕組みを作る。
※中国では「購買担当者になれば家が買える。購買担当者がリベートを貰うのは文化だ」という暴論が幅を利かせている。
⇒罰則の公表、厳しい適用により、「やり得」を徹底排除する体制作り。
・責任ある立場への早期昇格プロセスの構築、公表、評価基準の透明化により帰属メリットを打ち出す。
※日本企業としては、社風上、なかなか難しいケースもあり(特に年功序列型の場合)。
この場合、「割り切って」入れ替えを前提とした採用を行う企業もある模様…
<情報漏えい問題と対応等>
・漏洩ルートの52.8%は現地採用従業員
・最近、怖いのが「ミニブログ」による拡散とWEBでの情報売買
・中国人の意識として「業務中に得た情報、作業して作った資料等は自分のものである」という認識を持つ人が多い。
⇒採用現場では、幹部級職員が前職で何をやっていたのかを前職で作成した提案書や報告書を用いてプレゼンするケースが散見される。
・システムの導入と厳格な監査が必要(日本の上場企業では、本社は「○君がやっている」、中国拠点は「出来ない。しかし…やっているような報告書を提出」というケースが多い。
・従業員教育はマストであるが限界がある。性悪説によってアクセス管理(そもそも重要情報にアクセスできないようにする)、
アクセスログ分析を定期的に行い、結果を公表することで「不正発見リスク」を知らしめることが重要
・上記だけ見ると・・・であるが、結局日本の10-20年前とほぼ変わらないというのが実情、意識だと思われる。
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