この半年でめちゃくちゃになりつつある投資銀行業界。

やはり大きな原因は①サブプライムに代表されるハイリスク資産の証券化と②信用の逆回転だと思う。

①については、投資銀行各行ともにだれかに「ババヌキ」させて自分はババ抜かない前提だったのが、自分がババ引いてしまったということ…

たとえば、投資銀行のビジネスは100億で年利20%の融資を行う→債権を小口化→120億円で販売するもの。

ここで問題なのは年利20%は魅力的だけど、元本が帰ってくるか、利息が払われるかは保証がない、そのリスクを負うからこその高い利息で有るという点。投資銀行はそのリスクを良く承知しているけど、情報がない一般投資家に対して120億円で売ることができるという自信があるから証券化していたこと。

ただ、罰が当たったというか、売る前にデフォルトが大量に起こってしまい…そうすると、投資銀行は100億円の融資は当然回収できなくなり・・・・そして、投資銀行は投資に使った100億円を返せなくなりというのがサブプライムの負の循環。これにプラスアルファして、そもそもならほとんど安全に返ってくるけど、利息は3%とかすくない水準のシニアローンと言われる部分すら買い手がいなくなった結果、資金化できず、ここで使ったお金も返済できず…より各金融機関のBSを痛めてしまった、借りたお金を返せなくなってしまった。


②については、投資銀行、とくにマーチャントバンキング部門は、自己で投資した債権、株式を担保にして資金調達して更にその調達原資で他の投資を行い、またそれを担保にして…という形でいわゆる個人でいう信用取引を規模を大きくしてやっているケースがあり・・・。

この場合、たとえば、株式が10%下落まで耐えられるように、100億円の株式を担保に入れて90億円借りた場合、通常の市場であれば、10%も株価が下落することは、あまり想定できないのですが、サブプライムのような異常事態が発生すると10%以上下落することも・・・そうすると、金融機関は追加担保の差し入れか担保実行を迫り、差し入れできないと、有無言わず売られます。そうすると、ますます株価が下がり、また、担保実行がありと負の循環に入ってしまうことになります。これで、まだ、担保実行金額<<簿価であればよいのですが、当初買った価格より安い価格で担保実行されるとその分は完全に損失となってしまいます。

あと、良く誤解されている方がいるのですが、株価(時価総額)=企業価値ではなく、時価総額とは、現時点で投資家が株を買ってくれる値段にすぎないということ。担保処分で大量に株が売られて、買い手がいないと…どこまでも下落してしまいますね、ええ。そうすると、当然、担保処分してもお金が返せない訳です。

TOBとかでよくあるのですが、当該株式を買う前提として融資してもらって、その株の株価が融資時点の株価を割った場合とかは典型例ですね。通常はノンリコースにして、先に代物弁済型にしておくのですが・・・。

この荒波を乗り超えられか…今回だけは本当に心配です。特に逃げ場が業界内に無いだけに・・・。