事務所が何処とか知らないまま

ただテレビで最近よく見かける

〇〇という名前の芸能人が好き♡という

いわゆる「お茶の間ファン」と

 

大好きな〇〇!ファンクラブ勿論!

事務所は運営しっかりして!

後輩、先輩ともに〇〇と絡んでる!見たい!

ライブ!舞台!テレビ!という

いわゆる…何て言うんだろ?「ガチファン」?

 

ジャニーズ事務所については

少し前に「嵐」が活動休止となる際に

紅白での様子を見て

身内でもないのに涙が出たのを覚えている。

 

毎日のように何処かのチャンネルで

嵐もしくは嵐の誰かが出ていたので

いわゆる「お茶の間ファン」に

知らず知らずなっていたのかも知れない。

 

まるで芸人のような親しみやすさと

アナウンサーのような謙虚さと

のび太君のようなグダグダさと

ドラマや映画で主演を張れるビジュアルと

個人差はあれど演技力もあって

歌って踊れば夢を魅せるアイドル。

 

様々な顔を「ギャップ」として

最強の武器にしていた5人だと思っている。

 

以前SMAPに対しても

自分が「お茶の間ファン」である自覚はあったが

SMAPに「のび太君」は似合わないと思う。

何より敷居の高さもSMAPの魅力だった。

いわゆるカリスマ性というやつだ。

だからこそ国民こぞって憧れて、

その分だけ遠い、万一遭遇したら緊張する存在だった気がする。

何をやっても「凄い」と言われなければいけない。SMAPなんだから。

いつしかそんな負荷を背負わされているように見えた。

そうしてどんどん持ち上げられた敷居の高さから

一部の人が降りる事を選んだのが今の形だと認識している。

 

現在そのカリスマ性から降りた人達が活き活きと

ファンにも近しい場所で笑顔で活動している様を見かけると

自ら望む姿に落ち着けたのだなと、ほっとする。と同時に

 

今なお、その高すぎるカリスマ性を一身に背負い続けている

ジャニーズ現役の彼に畏怖と敬意を感じずにはいられない。

どちらが正しい、正しくないではなくて、

その姿は、その事実は、ただただ「凄い」のだ。

 

ひるがえって嵐にはカリスマ性を感じなかった。

とにかく彼らは人懐っこい。

どの番組でも親しみを感じた。

何かに突出した部分を見せずに

良くも悪くも「普通」なのだ。

突飛な事もしないから安心して見られる。

気取りもしないから自然体、すぎて

時には盛り上がりに欠ける事すら共に笑える。

 

かつて歌番組での彼らの失敗を目の当たりにした時

「お茶の間ファン」としては出過ぎた行為である、

番組に意見を送ってしまった事を思い出す。

業界の事など何も知らない素人でありながら

「音楽へのこだわり」を普段から掲げる番組制作側が

自分達の不手際で演者に迷惑をかけながら

何のコメントを出さないのか?と

違和感を持ったからだ。

 

ただそんな時ですら

彼らは笑顔でパフォーマンスをやり切った。

 

成功しなければ認められない、

凄くなければ支持されない、

失敗すれば次は無い、そんな世の中に於いて

失敗も笑ってさらけ出せる、

それは彼らが持つ絶対の「強さ」だ。

 

今でも嵐の誰かがテレビに出ていると

手を止めてしまう。

身内でもないのに番組の成功を願ってしまう。

彼らの持つ「普通」や「強さ」が

まだまだテレビから失われて欲しくないからだ。