「見たくない現実を見る」
これは、先日バルタン星人の国税庁貯金箱の話を
紹介させていただいた岡本吏郎さんの言葉です。
とても大切なことなので岡本氏の書籍から引用させて頂きます。
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「見たくない現実を見ない人」の現実
5年前、ある経営者夫婦を呼んで、すべてを精算して経営を
やめるよう指導したことがあります。
経営者夫婦にわかってもらえないので
私は泣いて訴えました。
「今なら、まだ出直しも考えられる。
だから、精算を考えて欲しい」
そして、1ヶ月後に、個人の資産、負債の一覧も含めた
すべての財産明細を持ってきてもらうことと
この1ヶ月間、私の話を踏まえてよく夫婦で
話し合いをして欲しいとお願いをしました。
1ヶ月後、この夫婦は約束の時間に遅刻してきました。
財産の明細も中途半端なものしか持って来ませんでした。
こんな状況だから、夫婦の話し合いもどこまでされたものか
わかりません。
しかし、乗りかかった船です。
私も必死です。
与えられた情報を元に撤退策を考えました。
・・・あれから5年。
結局あの時話し合われた対策は、一つも実行されませんでした。
5年間、経営者の役員報酬とほぼ同等の赤字が続き
その分借入が増えました。
その借入ももう限界に来ています。
結局、この経営者は「〇〇株式会社」という器があったので
借入を続けることができました。
しかし客観的に見たら、この経営者は単に生活費を
銀行から借りて生活をしていただけ、ということになります。
小手先で傷を繕いながら、なんとなくつぶれないで
存在してしまうのが企業の不思議なところです。
特に中小企業は親戚や友人も巻き込んで
お金を何とかしてしまいます。
つまり、経営者は現実を直視せずに問題解決を先送りしながら
周りを巻き込んでいくのです。
頭を使っているところはお金の借り方だけ。
なぜか、そこだけは頭が回ります。
その頭を違うところに使えば将来もあるかもしれないのに・・・
そして、将来、本当にやり直す時に
力を借りなければならない人たちを一緒に道連れにしながら
落ちていきます。
その先に悲劇しか待っていないことは誰にでもわかります。
しかし、本人は、今までの行動パターンで
表向きしのいできたのですから、
これからもできると錯覚してしまうのです。
今ここに上げた例は例外でもなんでもありません。
中小企業の経営者なら多かれ少なかれこういう傾向にあります。
そして、それが、ドンドン資金繰りを悪くしているという
現実も知らずにそういう思考の繰り返しを続けます。
あなたがこの夫婦のようにシステムにからめ捕られるか、
それとも利用していくかは、
あなたが見たくない現実をしっかり見ることができるかどうかに
かかっています。
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『会社にお金が残らない本当の理由』岡本吏郎 著
まさに、私が事業を辞める直前の話を見られたようなリアル感
があるお話です。
ひたすら、お金を借りる事だけに頭を使っていた時期が
2年間はありました。
FXに本気で取り組もうと思ったら、
中小企業の経営者と同じ感覚が必要です。
社長の意識を持ってください。
そして、ゆっくり考える必要があります。
社長の自分は、本当に今の自分を社員として雇うだろうか?
経理を任せる管理職として雇うだろうか?
利益を上げるトレーダーとして雇うだろうか?
これが、見たくない現実を見るということです。
焦る必要はありません。
資金計画をじっくり見なおしてみましょう。
大切なお金を運用する実力が備わっているかどうか
自分の実力を確認しましょう。
ライブ口座でトレードしていていい状況ですか?
デモ口座でのトレーニングが必要じゃないですか?
今まで現実を直視して来なかった自分を責める必要はありません。
自責からは何も生まれません。
自分を責める暇があったら、
自分を許すことに全力で取り組んでください。
実は、人間は見たくない現実を見ないようにできています。
これは生き物としての生存本能とも密接に関わっています。
「痛みを避けて快楽を得る」
これが生物本来の生存本能です。
痛みを感じることを避けるのは当たり前です。
嫌な現実は見たくないのです。
解決する方法はひとつです。
痛みを快楽に変えることです。
最初は難しいですが慣れてくると簡単にできるようになります。
今の現実を見ることが
痛みではなくて将来の快楽につながる行為だと連想していきます。
たとえば、
毎日、トレード日記をつけるのは面倒ですが
その行為が、勝ち続けるトレーダーへの最短距離だと連想します。
人は目先の快楽には、すぐ反応します。
将来の自分の快楽をいかに目の前の快楽としてとらえるか。
人は、楽しい事にしか力を発揮できないようにできているのです。