親にとって、治安の良い国で子育てをすることほど、安心なものはありません。

 

ただ、安全な国での生活しか知らない子は、自らリスクを負うことにも臆病になるのだなぁと最近、痛感しています。

 

私は、南米の治安の悪い国で育ち、自分の身は自分で守るということを、実生活を通して、身をもって知りました。

 

昔、ピアノを習っていた頃、出張レッスンでピアノを教えてくださった先生がいましたが、ある時、レッスン開始時間を過ぎても先生が姿を見せなかったことがありました。

 

時間にはとても正確な方だったので不思議に思ったのですが、後に聞いた話では、当日、家が強盗に入られ、家族全員が手を縛られていた、とのこと。

 

不幸中の幸いで、皆、無傷で済んだようですが、このように内容を疑ってしまうような話が、日常茶飯事だったりします。

 

安全な国、安全な環境に、実は日々、守られていることに気付かず、自分は何をしても危険な目には遭わないという、一種の妄想にかられてしまっている子どもたちは、果たして本当に幸せなのだろうかと考えさせられてしまいます。

 

世の中が平和であることに越したことはないのですが、平和ゆえに出現する問題もありますね。

 

自国第一主義や世界の覇権争いのような社会現象や、日本の若者の留学離れなどを見ていても、平和ボケの危機感を感じます。

 

平和だからこそ、行動することに臆病になってしまうのも、子どもたちの将来の可能性までも狭めてしまう結果になり、非常に残念に思うところです。

 

Leap of Faith という表現。

不確実な中でも、できると信じて、思い切ってやってみる、ということです。

根拠のない自信という直感に、背中を押してもらうのも、時には大切な一歩に繋がることがあります。

可愛い子には旅をさせよ、ですねウインク