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このお話は・・・
森と湖の国ファンタジア帝国の少年帝は,実は宇宙を創世した天帝の12番目の息子にして運命の輪を廻す月の神の降臨した姿だった。彼をめぐる光と闇との戦いが今、始まろうとしていた。そして彼自身がもつ聖と魔性の両面性。果たしてこの世に月の聖帝は黄金の夜明けを告げるのかそれとも黄昏の時を告げるのか・・・・・。
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第4節 聖なる月 第11話
夕食も済み,ハービア王子は強引にラミエル帝を誘ってムーンレイク宮殿の3階テラスに行った。月の君を真っ白い椅子に座らせると,自分はテーブルをはさんで向かい側に座った。
月の君は5つの聖石をあしらったペンダントをしたまま黙っている。
この前,天照教のルベール大司教から,この聖石をはずそうと思えば,聖石自らが主人として認めず放棄するか,ラミエル自身が首を切り落とさなければならないだろうと聞いた。そして,あと2つの聖石が封印されているが,もしその2つの聖石が解印され,5つの聖石と揃って7つとなった時,もはやそれを使いこなせる月の神レイミール・ラ・ルネシス神がこの人界においては実質の天帝になるだろう,とも言われた。
実は,ラミエル帝はそれでもいろいろと鎖を切ろうと密かに努力していた。しかし,何を使ってもどんなにしても鎖は傷1つつかず,全く切れなかったのである。どうやったら聖石が主人として認めず,見放すのかも分からず,彼は何の手も打てないままだった。
月のサークレットをし,5つの水晶をはめ込んだペンダントをした彼は本当に美しい。ハービア王子も同性ながらほれぼれと見つめる。
「ラミエル・・・お前・・・本当に変わった奴だな」
ハービア王子はボソッと聞こえないように呟くと,給仕が持ってきてくれたコーヒーを一口飲む。ラミエル帝は相変わらず黙って人形のように座っている。
〈でも,不思議だな。あの5つの聖石・・・本来に近く,力も強いはずの魔性がなぜ使うのを嫌がり,偽りの姿で癒しの力しかない聖なる方がいとも簡単に使ったのだろう。本来ならその逆のはず。あと2つの聖石は魔性が自分の物だと言っていた。じゃあなぜ残りの5つの聖石を使わなかったのか・・・〉
太陽の王子はぼんやりと考えていた。あと2つの聖石・・即ち生命を支配する緑水晶と闇を支配する黒水晶は一体どこにあるのだろう。目の前の皇帝は知っているのだろうか。
もうすでにルベール大司教から聞いてラミエル帝が知っていることを知らないハービア王子はあれこれと考えていた。少年帝はハービア王子が上を向いたり考え込んだりぶつぶつ独り言を言ったりしているのを,紅茶を飲みながら黙って見ていた。
「なあ,ラミエル。お前に聞いてもいいか?あと2つの聖石・・・緑水晶と黒水晶のある場所をお前は知っているのか?」
ハービア王子の質問にラミエル帝は横に首を振った。
「皆目見当もつきません。神話によると天帝が封印しているとか。それならば安心なのではと思うのですが・・・」
「そうだな。どこに封印したのかにもよるけど。それから・・・・」
少しためらわれたが,金髪の王子は思いきって口に出してみた。
「お前さ・・・何があったんだ?昔・・・・マリエルムの花に関係あるんだろ?」
その言葉を聞いて,目の前の栗色の髪の少年帝は暫く突っ込まれたくないように黙っていた。でも,少し時間が経って,彼は一言だけそれに応えた。
「マリエルムの花は・・・私の思いの全てです」
「思いの全て?」
ラミエル帝はそれ以上はどんなに聞かれても一切答えなかった。誰にも触れられたくないような・・・そんな感じである。
「ラミエル・・・・」
「明日,レイクント王国へ帰れるようにルベール大司教にお願いしておきました。国に帰ったらゆっくり休んでください」
「う・・・ん,悪いな。いろいろと世話になってさ」
「いえ・・私の方こそ。あなたには何度も助けられました。本当に・・・ありがとう,ハービア王子」
「みずくさいな~。王子なんてつけるなよ。まあ,俺も一国の皇帝相手に失礼なこと言ってるけどな」
月の君の表情がふと柔らぐ。優しい聖なる月のような眼差しで,彼は太陽の君を見た。それ以上月の君から聞き出すこともできず,ハービア王子はラミエル帝に促されるまま部屋に戻った。
静かに夜がふけていく。
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最初から読みたい方はこちらのFC2小説で読んで下さるとありがたいです。
ただ今第三章まで掲載しています。しおりもはさめて普通の本のように読めますのでどうぞゆっくりまったり自分のペースで読んで下さいね^^。
徐々に更新していきますので一緒にある国の世界を冒険しましょう。
「ある国の物語」
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第4節 聖なる月 第11話
夕食も済み,ハービア王子は強引にラミエル帝を誘ってムーンレイク宮殿の3階テラスに行った。月の君を真っ白い椅子に座らせると,自分はテーブルをはさんで向かい側に座った。
月の君は5つの聖石をあしらったペンダントをしたまま黙っている。
この前,天照教のルベール大司教から,この聖石をはずそうと思えば,聖石自らが主人として認めず放棄するか,ラミエル自身が首を切り落とさなければならないだろうと聞いた。そして,あと2つの聖石が封印されているが,もしその2つの聖石が解印され,5つの聖石と揃って7つとなった時,もはやそれを使いこなせる月の神レイミール・ラ・ルネシス神がこの人界においては実質の天帝になるだろう,とも言われた。
実は,ラミエル帝はそれでもいろいろと鎖を切ろうと密かに努力していた。しかし,何を使ってもどんなにしても鎖は傷1つつかず,全く切れなかったのである。どうやったら聖石が主人として認めず,見放すのかも分からず,彼は何の手も打てないままだった。
月のサークレットをし,5つの水晶をはめ込んだペンダントをした彼は本当に美しい。ハービア王子も同性ながらほれぼれと見つめる。
「ラミエル・・・お前・・・本当に変わった奴だな」
ハービア王子はボソッと聞こえないように呟くと,給仕が持ってきてくれたコーヒーを一口飲む。ラミエル帝は相変わらず黙って人形のように座っている。
〈でも,不思議だな。あの5つの聖石・・・本来に近く,力も強いはずの魔性がなぜ使うのを嫌がり,偽りの姿で癒しの力しかない聖なる方がいとも簡単に使ったのだろう。本来ならその逆のはず。あと2つの聖石は魔性が自分の物だと言っていた。じゃあなぜ残りの5つの聖石を使わなかったのか・・・〉
太陽の王子はぼんやりと考えていた。あと2つの聖石・・即ち生命を支配する緑水晶と闇を支配する黒水晶は一体どこにあるのだろう。目の前の皇帝は知っているのだろうか。
もうすでにルベール大司教から聞いてラミエル帝が知っていることを知らないハービア王子はあれこれと考えていた。少年帝はハービア王子が上を向いたり考え込んだりぶつぶつ独り言を言ったりしているのを,紅茶を飲みながら黙って見ていた。
「なあ,ラミエル。お前に聞いてもいいか?あと2つの聖石・・・緑水晶と黒水晶のある場所をお前は知っているのか?」
ハービア王子の質問にラミエル帝は横に首を振った。
「皆目見当もつきません。神話によると天帝が封印しているとか。それならば安心なのではと思うのですが・・・」
「そうだな。どこに封印したのかにもよるけど。それから・・・・」
少しためらわれたが,金髪の王子は思いきって口に出してみた。
「お前さ・・・何があったんだ?昔・・・・マリエルムの花に関係あるんだろ?」
その言葉を聞いて,目の前の栗色の髪の少年帝は暫く突っ込まれたくないように黙っていた。でも,少し時間が経って,彼は一言だけそれに応えた。
「マリエルムの花は・・・私の思いの全てです」
「思いの全て?」
ラミエル帝はそれ以上はどんなに聞かれても一切答えなかった。誰にも触れられたくないような・・・そんな感じである。
「ラミエル・・・・」
「明日,レイクント王国へ帰れるようにルベール大司教にお願いしておきました。国に帰ったらゆっくり休んでください」
「う・・・ん,悪いな。いろいろと世話になってさ」
「いえ・・私の方こそ。あなたには何度も助けられました。本当に・・・ありがとう,ハービア王子」
「みずくさいな~。王子なんてつけるなよ。まあ,俺も一国の皇帝相手に失礼なこと言ってるけどな」
月の君の表情がふと柔らぐ。優しい聖なる月のような眼差しで,彼は太陽の君を見た。それ以上月の君から聞き出すこともできず,ハービア王子はラミエル帝に促されるまま部屋に戻った。
静かに夜がふけていく。
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