700号 シンプルイズベスト | 求人広告屋が語る・・・

700号 シンプルイズベスト

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■■■━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2012/10/11(700)━

シンプルイズベスト

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先週スタートした「カンブリア宮殿を見た後に」という番組に
甲斐輝彦が登場ですー! 毎週木曜 22:54~ 生放送
http://tsutaetai.tv/
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なんだかんだでブログも700号になった。
みなみな様、誠にありがとうございます(拝)

さて、今日のテーマは「シンプルイズベスト」。
いろいろなところで言われる・使われる言葉である。
この言葉を私は「いつも覚えておくように」と努力をしている。
なぜなら、複雑に物事を考えることは「非常に簡単」であるから
だ。難しく考えるのは容易いのである。

甲斐輝彦:私自身の競争優位性は、他者からの評価や自己認識:
自分が意識していることとしても、

・対処のスピードが速い。結論が出るのが早い

がある。できるかぎり、速く(早く)対応を心掛け、実践し続け
ることには心血を注いでいる。
そして、速く(早く)対応をするには、無駄だと自他ともに考え
る、考えやすいことを削ぎ落とすことが必要になる。
「オッカムの剃刀」という法則に則ることが大切になる。

その削ぎ落とす作業が、私は好きであり、好きだから得意なのだ
ろう。いつも「甲斐さんに相談すると、難しい話も非常に簡単
になってしまう」と言われる。これは、そう言われるようにして
いるし、そう言われないと私の長所=競争優位性が出ていないと
いうことだから、その状態では売上低下=ご飯が食べられなって
しまう。

従って、私にとって速く対応すること=生きていくための職能
になる。そして、その職能のパフォーマンスを最大化するのが
「シンプルイズベスト」の考え方。

最近もこの「シンプルイズベスト」で面白いことがあった。
ある会社(A社)の経営責任者から相談を受けた話。
A社は、あるサービスを売っている会社で、詳しく説明をすると
時間がかかるので、B社を自動車メーカーだった場合として説明
しようと思う。

さて、その相談話とは、A社のメイン顧客(B社)の話である。
A社は売上の95%を、B社から貰っている。例えば、月間の売上が
1000万円の場合、950万円はB社からの売上になっている。
しかし、お客さんのB社としても、自社で売っている商品(自動車)
の部品の内、80%はA社に頼っているという事実がある。
つまり、A社とB社は強い補完関係にある訳だ。

そんな関係の中、B社(お客さん)の担当役員が突然、A社との
契約を切りたいと言ってきた。ちなみに、私はA社・B社ともに
非常によく知っているのでこれは面白いと思った。
冷静に考えれば「絶対にありえない」からだ。

そして、更に面白いことに、A社がB社から切られたとしても、
すぐさまB社の競合に行けば、100%、同じ値段で買ってくれるの
でA社としては、B社の言うことを全て聞かなければならないわけ
ではないのだ。
普通は95%も売上を頼っていたら、何でも言うことを聞かないと
いけないのだが・・・

さて、そんな背景がある中で、B社(お客さん)がA社を切りたい
と言った本当の理由は何だと思うか?と言うのが、A社の経営責
任者の相談だった。
そこで、私はいくつかの質問をした。

・B社(お客さん)側でA社を「切りたい」と言ったのは、役員だけ
か? 
返答 :YES。その役員だけだった。役員の部下たちは、他から
の部品調達が非常に難しいことを強く理解していた

・何かB社(お客さん)に変化が無かったか?
返答 :最近、上記の役員が、非常にビジネススキルの低い
若い女性スタッフを3人雇った為、役員の部下たちからはなぜ
あれほどの素人を採用したのか疑問の声があがっている模様

以上の2点に対しての返答も上記である。
さて、ここで「シンプルイズベスト」の考え方で私はA社の経営
責任者に結論を言った。

甲斐:「B社(お客さん)の役員は、女性スタッフの人件費がUP
する分をどう捻出したらよいのかを悩み、その結果、A社に払っ
ている部品代を削るという結論になったのでしょう。従て、一刻
も早く、B社(お客さん)との契約を解除し、他のお客さまの所に
行くべきでしょう。恐らく、今月中に新しいところと契約でき
ますよ」

A社経営責任者:「えーー!???B社(お客さん)は上場会社で、
あんな大きな会社ですよ!!??
そんなバカな理由で契約解除してきますかね???
部品が切れたあとの、新しい補充先も決まっていないそうで、
部下の人達は絶対に阻止すると言っていました。本当は、契約を
切りたいのではなくて、値段を下げたいということを回りくどく
言っているのではないかと勘ぐったのですが、違いますかね?」

甲斐:「えーっと、上場会社であろうが大企業であろうが、人は
恐るべきアホな理由でアホなことをしますので、間違いないと
思いますよ。
あと、万が一、値下げを婉曲に依頼してきていたとしても、値下
げで対応することは100%止めるべきです。A社はこの市場におい
ては日本で随一の会社なのですから、絶対に妥協してはいけませ
ん」

A社経営責任者:「解りました。では、甲斐さんの言うとおりに
します」

とのやりとりをした。
真実は如何に。
恐らく、B社の役員は真実は話さないだろう。
しかし、部品調達部門の長としての責任は全うできない可能性が
あまりにも高い。年内にクビだろう。

さて、一方のA社はその後はどうなったか。
理由はどうであれ、新しい顧客の開拓に成功をし、B社の契約が
ストップしても全く問題が無い状態になった。

はたして、この後、A社はどうなるだろうか。
非常に簡単である。
B社の役員がクビになった瞬間に、A社にもう一度、供給をお願い
してくる。その結果、A社は前回の契約よりも好条件の契約を結
ぶことが可能になる。そして、契約が締結され、ますますA社は
大きくなる。
そして、あの時の決断を相談した相手である私の「おかげ」とい
うこととなり、私とのコンサル契約も更に好条件となる。

これ、実話です(笑)。
世の中は実にシンプルです。

パーキンソンの数々の法則にありますが、仕事の質 は人数に
比例をしません。
人数が多いから良い仕事ができるわけではないです。
手紙一枚を出すのに、優秀なビジネスマンであればパソコンを
使って数分で完了できるものを、無能ないしは怠惰な人が行えば、

・手紙の内容を考えるのに1時間
・文章記載に1時間
・封筒と切手選びに1時間、
・宛名記載、間違いが無いかの確認と投函に1時間

合計4時間である。
これ、本当に起きる。
世界中の団体(企業、公務員、全部です)で起きることです。

ある人が行った仕事を、間違いが無いかのチェックを行い、その
両者の行動に間違いが無いかをチェックして、その結果をデータ
ベースに残して、そのデータに間違いが無いかをチェックする。
1人でできることを4人で行うのです。
そして、3人は何も生み出さない。生み出さないが必要な仕事を
行っている。
組織化のデメリットの最たる例である。
「人事制度・昇給昇格を年功序列(勤続年数)にしようと試みた
瞬間から、企業は儲からなくなる」ということを優秀な経営者
たちは良く知っている。
社員数と商品・サービス・仕事の質・仕事量は関係性があるよう
で実は無いのだ。

自分たちで勝手に決めたルールで自分たちの行動を正しい、正し
くない、とジャッジメントしたところで、お客さんからすれば
そんなことは何の関係もない。
社内では優秀だと表彰(例:優秀店と表彰状がある)されている
としても、お客さんからしたらクズだとしか思えない接客対応を
見るたびに、個々人にはアホな対応をしてしまうリスクが常に
ついてくるし、ほとんどの人は真面目に働くこともできないの
だということを痛感する。
本当に、人は上記のB社の役員みたいに考えられないようなアホ
な理由で信じられないようなことを行ってしまう。

だからこそ、シンプルに考えると良く解る。
シンプルに考えて上手くいかないことは行かない。
念ずれば通ずるとか、気合で乗り切るとか、そういうことをすぐ
に日本人は言うが、無理なものは無理である。
物理の法則や「世間」がバランスを取る機能は、個人の意思や
団体の意思なんてものを遥かに超えた強さの影響を与えてくる。

いくら自分が正しいと思っていても、世間さまから嫌われてしま
えば、簡単に居場所なんて無くなってしまうのだ。
テレビのニュースで他人が大変な目に合っているのを見たとして
「大変だね~」で終わってしまうように、所詮は世間のみなさま
も、あなたがどうなろうが「大変だね~」で終わりである。

どれだけ難しく考えたり、理屈をこねたとしても、シンプルに対
処する人の方が、遥かに速く(早く)行動ができる。
チャンスは早い者勝ちだ。

次号に続く

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