パークハイアット東京とジョン・モーフォード1 | たのしライフ

パークハイアット東京とジョン・モーフォード1



ユルミチライフ-パークハイアット






日本にはパークハイアット東京というホテルがあります。


世界中のエグゼクティブから絶大な支持を受け続け、
昨年は、著名なビジネス誌「Institutional Investor」の世界ホテルランキング
「World’s Best Hotels」においても、世界第2位を受賞しました。


ホテルで感じられるホスピタリティというのは
ただ1つの条件に由来するものではなく、
様々な要素の総合的な体験を経て得られるものだと思います。


立地するロケーションならではのグルーヴ感を感じられるか、

眺望はどうか、アクセスはどうか。

立地条件をはじめ、スタッフのきめ細やかなサービス、
レストランやルームサービスで味わうの食事の質。

外観・インテリア・サイン・グラフィック・照明・色彩・素材感 etc...
ホテルで直接触れる視覚的なデザイン要素はもちろんのこと、

そのホテルを一番始めに知る手がかりとなるウェブサイトの印象や、

果ては滞在期間の前後に起きたあらゆる出来事・体験のすべてが
ホテルの印象をかたちづくり、蓄積され、醸成を経て、

ようやくゲストの中に“また訪ねたい”という想いが想起されるのだと思います。





パークハイアット東京においても、
当然のことながら抜群のロケーション(客室はすべて42F以上)や、
上質なサービスを体験することができるのですが、


高度に練り上げられた上質なしつらえが、
あらゆる要素の舞台となり、そこで起こる体験のバリューアップへと
つながっているような、そんな思いを抱いています。


創業時から現在にいたるまで一貫し、インテリアデザインを手掛けているのは

ジョン・モーフォードという人物です。


日本を代表し、世界に誇れる同ホテルが、香港を拠点に活躍する海外デザイナーによって、
成り立っていると言ってしまうのは少し寂しい気がしなくもありませんが。

モーフォードは私が最も敬愛するデザイナーの一人です。


彼の手がけるインテリアに共通するのは、
ただひたすらに居心地がよいという感覚。


全体のゾーニング(配置)にはじまり、植栽や照明、家具に至るまで
丁寧に丁寧にしつらえられた空間は、
緻密な計算によって成り立っているにもかかわらず、


<がんばってる感>


を感じさせません。



そこにあるのは過剰な演出ではなく、
訪れた全ての人を包み込むような、

温かい空気です。



クールか、あるいは装飾的かの二項対立では説明することのできない、

『心地よい空間づくり』という姿勢が伺えます。





思い返せば、2005年にここに泊まったとき、



私は初めてホスピタリティーを感じさせる空間というものに
出会った気がします。



ユルミチライフ-パークハイアット







つづく




<ジョン・モーフォード関係>
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